ヤマハ発動機、売上・利益とも過去最高 2021年12月期決算

ヤマハ MT-07 ABS
  • ヤマハ MT-07 ABS
  • ヤマハ『SUPERJET』(参考画像)
  • ヤマハ PAS ブレイス(2021年)

ヤマハ発動機は2月10日、2021年12月期の連結決算を発表。売上・利益とも過去最高を記録した。

売上高は前期比23.2%増の1兆8125億円。半導体をはじめとした部品供給不足を受けた生産減少や人員不足などの影響を受けたものの、販売台数や販売単価の増加により、増収となった。営業利益は増収に加え、リモートなどのデジタル活用による固定費率の抑制、為替影響などで物流費や原材料費高騰の影響を吸収。同123.3%増の1823億円と大幅な増益となった。経常利益は同116.0%増の1894億円、純利益は同193.1%増の1556億円となった。

セグメント別の業績を見ると、ランドモビリティは売上高が同24.6%増の1兆1797億円、営業利益は同272.4%増の687億円となった。先進国二輪車ではアウトドア・ファミリーレジャーの活況により、販売台数も全地域で前年比増加し、増収・増益となった。一方で、半導体等の部品不足とコンテナ不足による物流の遅れで市場在庫不足が継続。黒字化は未達となったが、赤字幅が大幅に縮小した。新興国二輪車では、フィリピン、インドネシア、タイなどが感染対策と経済活動の両立へ戦略転換したことにより需要が前年比増加。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再拡大影響による工場・販売店稼働率の低下があったが、プレミアムモデルの販売増加によるモデルミックス改善が進み、増収・増益となった。

RV(四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル、スノーモビル)では、新型コロナウイルス感染症再拡大の中でも、旺盛なレジャー需要が継続。部品供給不足などによる生産遅延の影響はあるものの、Wolverine RMAXシリーズ好調により販売台数が増加した結果、増収・増益となり黒字化を達成した。電動アシスト自転車では、通園、通学、通勤における自転車の有用性が見直されていることもあり、日本向けの完成車や欧州向けe-Kitの販売好調が続き、増収・増益となった。

マリンは売上高が同19.1%増の3911億円、営業利益は同51.7%増の768億円となった。船外機では、先進国での大型モデル需要が堅調に推移し、新興国での需要も回復。世界的なコンテナ不足による船積み遅れの影響はあったが、生産台数の増加により供給量が改善し、販売台数が増加した。ウォータービークルでも、部品調達遅れへの対応が進み販売台数が増加。その結果、マリン事業全体では、増収・増益となった。

次期業績見通しについては、売上高2兆円(当期比10.3%増)、営業利益1900億円(同4.2%増)、経常利益1900億円(同0.3%増)、純利益1300億円(同16.4%減)とした。

《纐纈敏也@DAYS》

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