軽油と同じ取扱いが可能…JR東海が次世代バイオ燃料の試験 HC85系試験車で

HC85系の試験走行車。
  • HC85系の試験走行車。
  • バイオ燃料と軽油などの化石燃料の違い。従来のバイオ燃料は軽油と混合できたが、異なる分子構造を持っていることから混合比率が5%以内に抑えられていた。しかし次世代型では軽油と同じく分子構造に炭化水素を持つため、軽油と同じ取扱いが可能となり、従来型にある混合比率の制約を解消することが可能になるとされている。

JR東海は1月19日、次世代特急型車両HC85系の試験走行車を利用して次世代バイオ燃料の試験を実施すると発表した。

HC85系は特急『ひだ』『南紀』で運用されているキハ85系特急型気動車の後継車両で、ディーゼルエンジンにより発電した電力と蓄電池の電力を併用するハイブリッド方式を採用。2019年12月に試験走行車が登場しており、2023年から2024年にかけて量産車64両が登場する予定。

JR東海では、気動車の燃料として使われている軽油を次世代バイオ燃料に置き換えることで二酸化炭素(CO2)の排出を抑え、地球環境への負荷低減を図るとしており、試験ではJR貨物のターミナル駅で構内移送用トラックの燃料に使われている『サステオ』を開発・販売しているユーグレナ社のものが使用される。

同社の次世代バイオ燃料は炭化水素(HC)からなるものであることから軽油と同様の燃焼特性を持ち、エンジンを改造することなく利用できるメリットがあるが、今回の試験ではエンジン性能に与える影響などを検証し、軽油と同様に利用できるか否かを確認するとしている。

今後は1月下旬にエンジン単体での試験を、2月上旬に名古屋車両区(名古屋市中村区)で走行試験を行ない、2月中~下旬に紀勢本線で本線走行試験を実施する予定。

バイオ燃料と軽油などの化石燃料の違い。従来のバイオ燃料は軽油と混合できたが、異なる分子構造を持っていることから混合比率が5%以内に抑えられていた。しかし次世代型では軽油と同じく分子構造に炭化水素を持つため、軽油と同じ取扱いが可能となり、従来型にある混合比率の制約を解消することが可能になるとされている。バイオ燃料と軽油などの化石燃料の違い。従来のバイオ燃料は軽油と混合できたが、異なる分子構造を持っていることから混合比率が5%以内に抑えられていた。しかし次世代型では軽油と同じく分子構造に炭化水素を持つため、軽油と同じ取扱いが可能となり、従来型にある混合比率の制約を解消することが可能になるとされている。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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