ジェンテックス、ドライバーモニタリングシステムなど最新製品を展示...CES 2022

LVCC(ラスベガスコンベンションセンター)西ホールに出展したジェンテックス
  • LVCC(ラスベガスコンベンションセンター)西ホールに出展したジェンテックス
  • ジェンテックスの「ドライバー&キャビンモニタリングシステム」
  • 「ドライバー&キャビンモニタリングシステム」では赤外線を照射して昼夜を問わずドライバーの受胎を監視できる
  • 「ドライバー&キャビンモニタリングシステム」ではドライバーがスマホを使っている状態も把握できる
  • 「ドライバー&キャビンモニタリングシステム」は同乗者の状況も同時に把握可能
  • 「Pay By Car」のスマホ側決済画面
  • CES2022

バックミラーや電子機器などのパーツ類を自動車メーカーに提供しているジェンテックス(GENTEX)は、米国ラスベガスで開催された「CES 2022」 に出展。成長を続けるドライバー及び車室監視ソリューションの紹介をはじめ、自動防眩装置などの最新製品を展示した。

◆ドライバー&キャビンモニタリングシステム

その筆頭として紹介されたのが『ドライバー&キャビンモニタリングシステム』である。ドライバーや車室内をモニタリングするシステムで、現状のADASから完全な自動運転に至るすべてのシーンにおいて機能提供することを目的に開発された。

具体的にはドライバーの頭の位置、視線、その他の視覚ベースの指標を追跡することができ、ドライバーの注意散漫、眠気を検出して半自動運転状態からマニュアル制御への復帰する準備状態の判断に役立てる。この時は乗員やその動作、その他の物体などの車室環境のトラッキングも可能で、ドライバーが運転を引き継げる状態にあるかどうかも判断する。

この機能は、自動運転が今後「レベル3」や「レベル4」まで機能アップした際、システム側からドライバーへ運転を委譲する場合などに特に有効だ。ドライバーの状態を把握しながら運転を代わってもらえるかどうかを判断できるからだ。これはドライバーの体調不良の検出にも役立ち、状況次第では車両を自動的に停止させることも可能になる。

◆デジタルビジョン

一般的に“電子ミラー”とされる『デジタルビジョン』の最新版も公開された。これはカスタムカメラとミラー一体型ビデオディスプレイを組み合わせ、車両の後方視界を最適化するリアビジョンシステムだ。もともとジェンテックスはこの分野の先駆者でもあるが、そこにデジタルビデオレコーダー機能やトレーラーカムシステムなどの機能拡張にも対応。使い勝手を向上させるタッチスクリーンディスプレイや、映し出した映像に車線をオーバーレイさせる機能も追加できる仕様とした。

◆自動防眩ガラスシステム

自動防眩機能はルームミラーなどに使われることが多いが、ジェンテックスはこの分野でも業界をリードする。現在の製品ラインナップはグレア除去機能付きルームミラーとインテリアミラー、そして航空宇宙産業向け自動防眩ウィンドウなど。そうした中、今回のCESでは、車室照明、太陽光、プライバシー制御のための大面積自動防眩デバイスを出展。ブースでは、実際にオンデマンドまたはシステムと連動して暗くなるサンルーフなども公開された。

自動防眩機能関連ではサンバイザーにこの機能を組み込んだユニークな新製品も披露されている。この製品は従来のサンバイザーと同様にルーフ側に折りたたむこともできるが、バイザー自体は透明で、折りたたまなくても日射量に応じて自動的に防眩機能を動作させられるのが特徴だ。

◆カーコネクティビティ

車両側に搭載する料金徴収システム『Pay By Car』に対応するシステムも紹介された。このサービスは、たとえばガソリンスタンドに入る際にトランスポンダーによって車両を識別し、リンクしたスマートフォン上で精算を可能にするもの。決済は登録済みのクレジットカードで行われ、電子メールによる領収書も発行される。これに対応する統合料金モジュール(ITM)を車両側に組み込むのはジェンテックスが欧州で2社目となる。

ジェンテックスのブースでは、他にも航空宇宙関連として、航空機の窓を任意に明るさを調整できる自動防眩ウインドウや有害な汚染物質を識別する機内センサーシステム、機内の照明を最適化するスマート照明システムなどが展示された。

《会田肇》

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