自動車メーカーの完成検査にAIを活用、自動化設備の使用を解禁 国交省

完成検査(参考画像:日産自動車栃木工場)
  • 完成検査(参考画像:日産自動車栃木工場)
  • 参考画像:トヨタ自動車元町工場

国土交通省は11月30日、自動車メーカーの完成検査で、人工知能(AI)を活用した自動化を解禁するため、法令を整備すると発表した。

道路運送車両法では、自動車メーカーに製造した自動車を一台毎に完成検査することが義務付けられている。ここ数年、生産年齢人口の減少、労働者の働き方の多様化が進み、人材確保が困難になりつつある中、AIなどを活用した完成検査の自動化は、完成検査員の育成負担軽減や完成検査の合理化に加え、品質管理の面でも高度化や完成検査での不適切行為の防止にもつながる。

今年6月に政府が閣議決定した成長戦略実行計画にも完成検査員が行っている検査をAIで代替することが可能となるよう制度改正を行うことが盛り込まれた。

これを受けて今回、自動車型式指定規則を改正し、AIを活用した完成検査の自動化を解禁する。

具体的には自動車メーカーがAIなどを活用して自動的に検査を行う器具を使って実施すると届け出た完成検査項目は、完成検査員による検査を行わなくてよいこととする。AIによる自動車検査用機械器具の基準については、完成検査員と同等以上の精度を持ち、異常を検出した場合には自動で停止することとする。完成検査の結果を自動で記録できることとする。管理責任者を選任するとともに、管理規程が明確に定められている必要がある。

同日に公布・施行した。

《レスポンス編集部》

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