ストラドビジョン、LiDAR代替技術や拡張現実HUDなど発表へ…CEATEC 2021

SVNetによる物体認識とARヘッドアップディスプレイのコンセプトイメージ
  • SVNetによる物体認識とARヘッドアップディスプレイのコンセプトイメージ
  • 2次元画像から深度を計測した結果
  • ストラドビジョンのセマンティックセグメンテーション写真

韓国・ストラドビジョンは、10月19日から22日まで開催されるアジア最大級のIT技術・エレクトロニクス展示会「CEATEC 2021オンライン」に出展、LiDARの代替技術や拡張現実HUD等を発表する。

ストラドビジョンは、現代自動車やLGエレクトロニクス、IDGキャピタル、アイシングループなどからの出資を受け、2014年に設立した高度運転支援システム(ADAS)向け画像処理AI技術のパイオニア。競合他社と比較し、数分の一のコストでADAS機能を利用できるようにすることで、自律走行車の登場を加速している。

今回の出展ブースでは、昨今自動車業界でニーズの高い物体認識の高度化、低価格化技術を中心に展示。さらに、ADASにおけるLiDARのコストダウンのための代替手段として注目されている距離測定技術「疑似LiDAR」、ヘッドアップディスプレイ(HUD)市場向けの技術「セマンティックセグメンテーション」について発表する。

LiDARは、レーザー光線による正確な距離の検出が強みだが、供給単価が高額という課題がある。ストラドビジョンでは、単眼カメラの画像から物体までの距離を計測する疑似LiDARを量産に向けて開発。既存のLiDARと比較して安価に同様の機能を得ることができる。同社の深度推定技術は、カメラが取得した2次元画像をディープラーニングで分析し、車両周辺のオブジェクトの距離や深度などの情報を3次元データに変換し、仮想の点集合と深度マップの形で表現。単眼カメラの利用、低性能なSoCへの組み込みが可能で、コスト削減、小型化、効率化に貢献する。

また、ストラドビジョンでは最先端の拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR-HUD)向けの物体認識技術を開発している。AR-HUDは車のダッシュボード等からフロントガラスに情報やCGを投影。ナビゲーションシステムや危険回避通知など、走行安全性を向上する効果が大きく、多くの自動車メーカーが主要ラインアップへの搭載を検討している。同社が提供するディープラーニングベースの物体認識ソフトウェア「SVNet」は、車線や様々なオブジェクトを区別して認識する「セマンティックセグメンテーション技術」を活用。車両や歩行者、信号をはじめとする道路上の様々な物体に関する情報を区別して分析することで、AR-HUDにおけるナビゲーションや注意喚起にて、正確な位置に情報を表示できる。

《纐纈敏也@DAYS》

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