BMW、自律移動型ロボットの試験運用を開始…屋外での使用は初

BMWが屋外での試験運用を開始した自律移動型ロボット
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BMWは9月27日、工場内で部品などを自動運転で運ぶ「スマート・トランスポート・ロボット(STR)」を、屋外で初めて試験運用するプロジェクトをドイツ・ディンゴルフィン工場で開始した、と発表した。

STRは2015年、フラウエンホーファー研究所と共同で開発された。STRは平面的な形状の自律移動型ロボットで、重量1トンまでの貨物を目的の場所まで運搬する。その際、ロボットは理想的なルートを自律的に計算し、「SLAM」(サイマルテニアス・ローカリゼイション・アンド・マッピング:自己位置推定と環境地図作成の同時実行)方式のナビゲーションにより敷地内を自由に移動する。

SLAMのアルゴリズムは、建物内にナビゲーション用送信機を設置する必要がないため、構造調整の手間をかけることなく、新しい環境で素早く使用できる。STRには、BMW『i3』と同じバッテリーモジュールが搭載されており、STRの作業シフトの全工程を、少なくとも1回完了できるだけの電力を供給する。現在、BMWグループのいくつかの生産拠点では、複数のSTRが量産過程で運用されている。

BMWはこのSTRを、屋外で試験運用するプロジェクトをドイツ・ディンゴルフィン工場で開始した。現在2つの異なる屋外用タガートレインが試験運用されている。ひとつは、リンデが製造したタガートレインで、シラーの自動運転システムと3トンの牽引力を備え、ドライバーなしでドアハンドルを自律的に運んでいる。

もうひとつは、フランスのEasymile製タガートレインで、主に板金部品を屋外に輸送するために使用されている。最大15トンの牽引力を持ち、3台を牽引する場合の長さは16m以上。10km/hの速さで、自動運転で進む。GPSナビゲーションとLiDARテクノロジーを使用して、周囲の3D画像を作成する高度なナビゲーションシステムを装備している。

《森脇稔》

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