JR北海道は9月8日、2021年度第1四半期(2021年4~6月)の収支状況と利用状況を明らかにした。
全般的には2020年度同期と比べて営業損失(赤字)が減少。その幅は北海道新幹線や札幌圏、帯広・釧路方面、函館方面、名寄方面への主要幹線が大半で、新千歳空港アクセスでの利用が増えた札幌圏がその半分以上を占めたという。
JR北海道が「赤線区」としている、輸送密度ワースト1の根室本線富良野~新得間とワースト2の留萌本線(深川~留萌)、輸送密度がワースト3~11の「黄線区」でも保線費用の減少や減便などで赤字が減少している。
また、赤・黄色線区を輸送密度で見ると、根室本線富良野~新得間、日高本線(苫小牧~鵡川)、石北本線新旭川~上川間、富良野線(富良野~旭川)を除いて、対前年度同期より増加している。
しかし、コロナ禍前の2019年度と比較すると、赤字額は全体で70億800万円の増加となっており、全線が赤字である状況からも脱していない。JR北海道にとってはまだまだコロナ禍の長いトンネルが続いている。