西武ホールディングスは、連結子会社の西武鉄道の4駅において、使用されなくなったタバコの自動販売機を利活用し、タバコを模した箱に地域のお茶の粉末スティックが入った「Chabacco(チャバコ)」の販売を開始する。
パッケージには西武鉄道にちなんだデザインを施し、日本三大銘茶の一つである埼玉の狭山茶(粉末)を提供する。9月1日より所沢駅と本川越駅で販売を開始し、西武園ゆうえんち駅と西武秩父駅では秋以降に発売の予定だ。
近年、喫煙者の減少にともないタバコの自動販売機も減少しており、2019年には約2万台のタバコの自動販売機が廃棄されている(前年比14.5%、日本自動販売システム機械工業会しらべ)。そのような中、西武ホールディングスグループでは、「ロス」だと思われていたものを価値に変える「LOSS TO VALUE」プロジェクトを推進している。
プロジェクトの一環として昨2020年12月10日に、グループの伊豆箱根鉄道の駿豆線の3駅(三島、伊豆長岡、修善寺)で「Chabacco」を発売した。洒落の効いたお土産として、また、コロナ禍における非対面の購買スタイルについて好評だという。発売からこれまでに累計4000個以上を販売した。
伊豆での支持を受け、日本三大銘茶の一つとして知られる“狭山茶”の生産地である、埼玉県西部を事業エリアとする西武鉄道の駅構内で、クラフト・ティー(本社:静岡県川根本町)との協業により、9月1日から順次販売を開始する。今回販売するお茶は、狭山茶の生産者として初めて天皇杯を受賞した新井園本店の狭山茶を使用する。
「Chabacco」を通じて、各地域の魅力や狭山茶の美味しさを、広く多くの人に知ってもらいたいというねらいから、重厚な蔵造りの街並みの小江戸川越の玄関口「本川越駅」、都市と自然が融合した街へ進化している「所沢駅」、昭和の熱気あふれる西武園ゆうえんちの最寄駅「西武園ゆうえんち駅」、日本二百名山の武甲山を望む「西武秩父駅」、といった、西武線沿線の観光地や狭山茶にゆかりのある4駅で販売する。パッケージにも駅ごとに異なる観光施設や名産がデザインされている。
価格は1箱600円(消費税込み)、1箱に8本の粉末茶スティックを内包。