トヨタ 近執行役員「当たり前のことをめざしてきた」…通期営業利益を2兆円に上方修正

トヨタ自動車が2月10日にオンラインで発表した2021年3月期の第3四半期(4~12月期)連結決算は、世界販売の着実な回復を反映し、営業利益は1兆5079億円(前年同期比26%減)となった。通期業績予想は第2四半期に続いて大幅に上方修正した。

第3四半期累計の連結グローバル販売は21%減の543万8000台となった。主力の北米は20%減の168万3000台だったが、第3四半期の3か月(10~12月)では前年を13%上回り、増加に転じた。台当たりのインセンティブ(販売奨励金)も抑制できており、収益に貢献しているという。

日本は『ヤリス』シリーズなどの新モデルが寄与し、9%減の151万3000台と、地域別では最も落ち込みが小さかった。中国などを含むグループの総販売は11%減の721万1000台だった。

営業利益の増減益状況では、販売減少による減益が6150億円にのぼった。為替は1ドル106円で、前年同期から3円の円高になり、全通貨での為替変動による営業減益は1750億円となった。また、原価改善の増益効果は、第1四半期での販売の落ち込みもあって1000億円と、やや少なめだった。売上高は15%減の19兆5252億円、純利益は14%減の1兆4680億円だった。

通期の連結グローバル販売見通しは咋年11月時点より10万台多い760万台(前期比15%減)に上方修正した。北米は15%減の230万台の計画。グループ販売見通しも31万台上方修正し、973万台(7%減)とした。

自動車各社が直面している半導体不足による生産への影響について、オンライン会見した近健太執行役員は「足元では減産という状況になっていない。しかしリスクはあるので、サプライヤーさんと日次、週次としっかり見ていく」と説明した。ただ、ひっ迫状況が夏ごろまで続くとの業界内での観測に対しては「取引先からは、そこまでは行かないのではとも聞いている」とし、長期化は回避できそうとの見通しを示した。

販売の堅調な回復を受け、通期の業績予想は大幅な上方修正となった。従来比で営業利益が7000億円多い2兆円(17%減)、純利益は4800億円増額の1兆9000億円(7%減)、売上高は5000億円増額の26兆5000億円円(11%減)とした。

近執行役員は第3四半期までの業績について「期初に豊田(章男社長)が今期の基準として出した連結販売700万台、営業利益5000億円をめざし、当たり前のことを見返して当たり前のようにめざしたということ」と指摘、販売活動や原価改善などでの地道な積み上げの成果と評価した。

《池原照雄》

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