2020年のトヨタ、中国頼みの5年ぶり世界販売首位[新聞ウォッチ]

広州モーターショー2020のトヨタ
  • 広州モーターショー2020のトヨタ
  • 中国市場向けのトヨタ・カローラPHV
  • マツダMX-30 EV
  • 独ハンブルクのテスラ・サービスセンター

菅首相が東京オリンピック・パラリンピック開催を巡っての口癖のフレーズを拝借すれば、「新型コロナウィルスに打ち勝った証」とでも言いたいところだろうか。

トヨタ自動車が発表した2020年の新車販売台数(ダイハツ工業と日野自動車を含む)が前年比11.3%減の952万台で、930万台の独フォルクスワーゲン(VW)グループや、日産自動車、仏ルノー、三菱自動車の3社連合の779万台を上回り、5年ぶりに首位に返り咲いたという。

新型コロナ感染拡大の影響で世界的に自動車の販売が低迷する中、いち早く回復に転じた中国での販売が好調で、中国では、トヨタ単体の年間販売台数が前年比10.9%増の179万台と過去最高を更新。国内市場なども新型車の投入で減少幅をライバルメーカーより小さく抑えられたことからも「世界一」奪還を果たしたとみられる。

きょうの各紙も、読売が1面と経済面で大きく報じたほか、朝日や毎日も経済面のトップ記事で伝えている。ただ、産経は、「米テスラ、初の年間黒字」のニュースのほうが大きな扱いで、同じ経済面の「トヨタ、5年ぶり世界首位」は地味な掲載。コロナ下とはいえ、昨年の世界販売が二けたの落ち込みで、しかも中国頼みの世界一では「コロナに打ち勝った証」などと、胸を張ることもできないのかも……。

2021年1月29日付

●トヨタ5年ぶり世界一、中国で好調、昨年952万台(読売・1面)

●EV生産軌道にテスラ通期黒字(読売・8面)

●マツダ初のEV日本でも(朝日・6面)

●Go To延長に1兆円、3次補正予算成立(毎日・1面)

●東京五輪無観客も選択肢、森会長「いろんな形想定」、IOCと協議(東京・1面)

●ダイハツ62万台リコール(東京・24面)

●ルネサス、自社生産に、TSMC委託の半導体、車向け一部(日経・1面)

●EV量産競争激しく、テスラ、年100万台視野(日経・3面)

●GPS悪用規制対象に、ストーカー対策、法改正へ(日経・38面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集