フィリップス・ジャパン社長、「いろいろな地域から医療MaaS のニーズが出ている」

フィリップス・ジャパンは1月20日、都内のホテルで2021事業戦略についての説明会を開催した。その中で、堤浩幸社長は医療MaaSについて触れ、「いろいろな地域からニーズが出ている」と述べた。

同社は2019年12月、長野県伊那市と連携して医療MaaSの実証実験を開始した。それはモネ・テクノロジーズと共同で開発した『ハイエース』をベースにした車両に、オンライン診療で使うビデオ会議システムや心電図モニター、血圧測定器、血糖値測定器、AEDなどを搭載し、看護師を乗せて患者の自宅を訪問するというものだ。看護師はビデオ会議システムを利用して病院にいる医師と連絡を取り、医師の指示に従って患者の検査や必要な処置を行う。

そして、翌年10月には青森市と「ヘルステックを核とした健康まちづくりプロジェクト」のキックオフイベントを開催。これは「モビリティを活用した予防サービス」と「IoTを活用したみまもりサービス」の2つの事業が核になっているものだ。

モビリティを活用した予防サービスでは、青森トヨペット、トヨタ車体、損害保険ジャパンなどが参画。モビリティでモデル地区となっている浪岡地区に出向き、看護師や管理栄養士が車内で要介護手前の高齢者や働き盛り世代への簡易ヘルスチェックを行い、予防プログラムを提供する。

そのほか、フィリップス・ジャパンは山梨市とも「ヘルステックおよびモビリティを活用した一生涯安心なまちづくりプロジェクト」を進める連携協定を締結した。市民の健康課題について、MaaSを活用して解決を目指していくという。

「MaaSについては、いろいろなサービスモデルがあり、それぞれの地域のニーズやデータに基づいてやっていこうと考えていて、クルマの中についてもいろいろと変えている。みなさんの健康維持や健康向上などのためにスタートしたが、これから本格的にやっていく。これは海外でも注目されていて、同じようなことをやっていく。また、今やっているのは郊外型モデルだが、今後は都市型モデルなど違ったニーズに合わせた展開も考えている」と堤社長は話す。

また、フィリップス・ジャパンは同日、日本サッカー協会(JFA)との提携を発表した。選手のケガの予防やパフォーマンス向上をはじめ、地域住民の健康支援などの取り組みで協力していく。例えば、JFAアカデミー福島をはじめ、JFAメディカルセンターなどJFAの施設と連携して、周辺地域へのシニア層も含めた住民健康促進活動を進めていく。

「JFAには多くのサッカー施設があり、そこに来た人たち、ハイパフォーマンスもグラスルーツも関係なく、サッカーをしっかり健康にやっていける環境をつくっていきたい」とJFAの田嶋幸三会長。ここでも、医療MaaSが展開されていきそうだ。

《山田清志》

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