MXのつく車で最も有名で、同時に最も成功したのが『MX-5』だ。日本名『ロードスター』が海外市場でそう呼ばれた。日本導入の市販車で使用例は少ないが、さまざまな車種で、量産車、コンセプトカー、競技用車両を問わず、MXの名前は、その時代のマツダをリードする期待を込めて命名されている。
MXのMは「マツダ」(Mazda)のM、Xは「未知の値」といった意味合いを持つと考えていい。歴代“MXカー”を紹介しよう。
●MX-81アリア(1981年)……最初に「MX」の名前が付いたのは、『ファミリア』のランニングギアを使って制作された、未来的なウェッジシェイプボディをもつハッチバックの『MX-81アリア』コンセプトだ。イタリアのデザインハウス、ベルトーネが開発した。ハイマウント・テールライトやポップアップ・ヘッドライトは量産型各車に生かされたが、リムだけが回転するステアリングホイールなど、過激なインテリアデザインは、提案にとどまった。













