【SUPER GT 第3戦】GT-R今季初V…MOTUL AUTECH GT-Rが大混戦を制して優勝

GT500クラス優勝の#23 MOTUL AUTECH GT-R
  • GT500クラス優勝の#23 MOTUL AUTECH GT-R
  • GT500クラス表彰式
  • GT500クラス2位の#100 RAYBRIG NSX-GT
  • GT500クラス3位の#36 au TOM'S GR Supra
  • GT300クラス優勝の#11 GAINER TANAX GT-R
  • GT300クラス表彰式
  • GT300クラス2位の#18 UPGARAGE NSX GT3
  • GT300クラス3位の#2 シンティアム・アップル・ロータス

鈴鹿サーキットで23日、SUPER GT第3戦の決勝レースが行われ、GT500クラスは序盤に展開された6台によるトップ争いを制した#23 MOTUL AUTECH GT-Rが優勝。GT300クラスは#11 GAINER TANAX GT-Rが制し、両クラスともにGT-Rが今季初優勝を飾った。

鈴鹿サーキットが舞台となったSUPER GTの第3戦は、これまでの2戦に引き続き無観客でレースが行われた。52周、約300kmの決勝レースは23日13時にフォーメーションラップがスタート。1周ののち、ローリングスタートで戦いの幕が切って落とされた。

GT500クラスの上位は予選の順位通り、#64 Modulo NSX-GT伊沢拓也、#23 MOTUL AUTECH GT-Rロニー・クインタレッリ、#38 ZENT GR Supra立川祐路、#14 WAKO'S 4CR GR Supra大嶋和也の順で1周目を終了。その後ろには7番手から#17 KEIHIN NSX-GTベルトラン・バゲットが5位に浮上していた。

ここでGT300クラスのマシンがクラッシュしセフティーカーが導入され、5周目にリスタート。その周で#38 ZENT GR Supraが2位に浮上した。トップ#64 Modulo NSX-GTとの差は3秒近く開いたが、徐々にその差を詰めて10周目には追いついた。しかし2台はシケインで接触。#38 ZENT GR Supraはシケインをショートカットしてトップに躍り出たが、これはペナルティの対象となるため翌周に順位を戻し、改めてバトルを挑んだ。#64 Modulo NSX-GTはペースが上がらず後方のマシンが追いつき始めて、12周目には6台によるトップ争いに発展。さらにはGT300クラスのマシンも絡んで大混戦となった。この混戦の中、#23 MOTUL AUTECH GT-Rはヘアピンでアウトから一気に#38 ZENT GR Supraを抜いて2位を取り戻し、さらには15周目のデグナー手前で#64 Modulo NSX-GTを捉えてトップに浮上した。

その後2度もセフティーカーが入る荒れた展開となったが、#23 MOTUL AUTECH GT-Rは24周終了でピットインして松田次生にバトンタッチしたあとも安定したペースで走り、最後は追い上げてくる2位のマシンからも逃げ切ってトップチェッカー。#23 MOTUL AUTECH GT-RがGT-R勢今季初となる優勝を飾った。チームと松田、そしてクインタレッリにとっては2018年第2戦以来2年ぶりの優勝。また松田は自身が持つSUPER GT優勝記録を21に伸ばした。

2位は8番手スタートから徐々に順位を上げ、16周目には2台抜きを決めて2位に浮上した#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)。3位は#36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)で、予選Q1敗退から12番手スタートとなったが、何度も繰り広げられたバトルを制して36周目に3位に浮上し、そのままチェッカーを受けた。

ポールポジションから優勝を狙った#64 Modulo NSX-GTは15周目にトップから一気に7位まで順位を落としたが、その後巻き返して4位。9番手スタートから常に混戦の中で戦い、一時は3位まで上がった#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)が最終的に5位。10番手スタートからこちらも常に混戦の中で戦った#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)が6位でチェッカーを受けた。

GT300クラスは予選順位のまま、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)、#55 ARTA NSX GT3(高木真一/大湯都史樹)、#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)のトップ3が順位そのままでレース序盤が進んでいったが、2度目のセフティーカーが入った直後のドライバー交代で大きく順位が入れ替わった。すべてのマシンのピットインが終わってみると、トップに立っていたのはそれまで6位を走行していた#11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)。2位に#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R、3位に#55 ARTA NSX GT3がつけ、トップを走っていた#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは9位まで順位を落としていた。

レース後半、トップ#11 GAINER TANAX GT-Rは安定した走りをみせていたが、2位以下は大混戦。GT500クラスのトップが残り4周となった時点で、2位#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rと3位#55 ARTA NSX GT3が接触する間に、4位だった#18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/松浦孝亮)が2位に浮上。その後も混戦は続き、#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R、#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)、#65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)、#2 シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規/柳田真孝)、#10 TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R(星野一樹/石川京侍)による表彰台争いとなった。残り2周、この5台がダンロップコーナーでひと固まりになると、#65 LEON PYRAMID AMGがクラッシュし、その隙きを突いて#2 シンティアム・アップル・ロータスが3つ順位を上げて3位に。ファイナルラップではヘアピンで#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rと#10 TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-Rが接触するなど、最後まで激しい順位争いが展開された。

最終的に安定した走りで逃げ切った#11 GAINER TANAX GT-Rが2位に約4秒の差をつけて優勝。2位は#18 UPGARAGE NSX GT3。そして#2 シンティアム・アップル・ロータスが3位でチェッカーを受けた。

次回、SUPER GT第4戦は9月12日・13日の日程で、ツインリンクもてぎで開催される。

■SUPER GT 第3戦鈴鹿 GT500クラス 決勝レース結果(トップ10)
1. #23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)
2. #100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
3. #36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)
4. #64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)
5. #39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)
6. #3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)
7. #37 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/ニック・キャシディ)
8. #17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)
9. #14 WAKO'S 4CR GR Supra(大嶋和也/坪井翔)
10. #19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)

■SUPER GT 第3戦鈴鹿 GT300クラス 決勝レース結果(トップ10)
1. #11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)
2. #18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/松浦孝亮)
3. #2 シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規/柳田真孝)
4. #61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)
5. #10 TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R(星野一樹/石川京侍)
6. #65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)
7. #31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)
8. #4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)
9. #56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)
10. #9 PACIFIC NAC D'station Vantage GT3(藤井誠暢/ケイ・コッツォリーノ)

《藤木充啓》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集