サイバー攻撃を受けたホンダ、長引くシステム復旧作業[新聞ウォッチ]

ホンダのブラジル工場(サンパウロ州)
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  • ダイハツ・タフト新型と奥平社長
  • 東京アラートで赤くライトアップされたレンボーブリッジ(6月2日)

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

外部からのサイバー攻撃の被害を受け、3日間も事実上「休業状態」となって大騒ぎとなったホンダ。きょうも朝日と日経が、関連記事の続報を取り上げている。

このうち、日経はこれまで地味な扱いだったが、きょうは1面トップで「企業の工場や施設を狙ったサイバー攻撃の被害が深刻だ。8日に攻撃を受けたホンダでは世界の9工場で生産が一時止まった」と取り上げている。

一方、朝日によると「社内ネットワークシステムが10日未明に復旧したと明らかにした」としながら「社員のパソコン使用制限は解かれたが、米国などの一部工場はこの日も止まり、影響が続いた」と伝えている。

また、記事では、「サイバー攻撃を受けたサーバーには、社内にウィルスをばらまくプログラムが仕込まれており。取り除くまでにはほぼ2日間かかった。ホンダによると、再び攻撃されても対応できるようにセキュリティを強化した」とも報じている。

ただ、関係者によると、3日間も仕事が手につかなかった社員は、今朝は出社の連絡を受けたという。テレワークなどで使用して被害を受けたパソコンを預け、1台1台検査しながらコンピュータウィルス感染防止のセキュリティ対策を施すそうだが、心臓部のハードディスクのデータの回収は「絶望的かもわからない」との情報も伝えられており、復旧作業が遅れる可能性もある。

デジタル化が進むオフィス内では、パソコンなしでは手も足も出ないのが実情。通常の業務に戻るまでにはしばらく時間がかかり、新型コロナウィルスとは異なる「新たな日常」が続きそうだ。

2020年6月11日付

●コロナ対策、入国1日最大250人、4か国対象、夏にも、政府緩和案(読売・1面)

●リニア「27年開業」厳しく、静岡知事、今月着工に難色英(読売・8面)

ダイハツ・タフト新型と奥平社長ダイハツ・タフト新型と奥平社長●新型車コロナ後へ各社ギア、ダイハツ解放あるSUV、量産EVなど意欲相次ぐ(朝日・6面)

●サイバー攻撃企業危機感、ホンダは復旧途上「想定以上の手口」(朝日・6面)

●ガソリン価格、4週連続上昇(毎日・6面)

●東京五輪簡素化で一致、IOCと組織委、感染予防、経費削減(東京・3面)

●つながる工場、攻撃7倍、サイバーリスクIoT普及で高まる、ホンダ9工場一時停止(日経・1面)

●社説、日産・ルノー再建策への注文(日経・2面)

●東南アジア、車販売4月8割減、「日本車王国」回復鈍く(日経・10面)

●VW、またお家騒動、監査役会非難、社長の権限縮小(日経・13面)

●「東京アラート」解除判断へ、都、休業要請の緩和も(日経・31面)東京アラートで赤くライトアップされたレンボーブリッジ(6月2日)東京アラートで赤くライトアップされたレンボーブリッジ(6月2日)

《福田俊之》

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