スズキ、2期連続の減益…インド四輪市場の回復遅れやコロナ禍影響 2020年3月期決算

インド市場向けワゴンR
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スズキは5月26日、2020年3月期(2019年4月~2020年3月)の連結決算を発表。インド四輪市場の回復遅れと為替影響に加え、期末に発生した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の影響等により、2期連続の減益となった。

売上高は前年同期比9.9%減の3兆4884億円。営業利益は同33.7%減の2151億円、経常利益は同35.3%減の2454億円だった。純利益は同24.9%減の1342億円。前期に完成検査対策費813億円を特別損失として計上しているため、経常利益に比べ減少幅は縮小した。

四輪車事業は、インド、パキスタンでの販売減少や為替円高の影響に加え、期末に発生した新型コロナウイルスの影響により、売上高は同10.6%減の3兆1574億円。営業利益は売上減少に加え、為替円高、減価償却費増加等により同35.1%減の1971億円だった。

二輪事業は、インドでの販売増加の一方、欧米、インドネシアでの販売減少や為替円高の影響により、売上高は同4.9%減の2426億円、営業利益は期末に発生した新型コロナウイルスの影響もあり、同80.9%減の7億円と大幅な減少となった。

マリン事業他は、欧州での船外機や国内での電動車いすの販売増等により、売上高は同5.4%増の884億円、営業利益は同1.6%増の173億円だった。この内、マリン事業の売上高は同2.1%増の745億円と増加したが、営業利益は1~3月期での北米減速もあり同3.1%減の141億円となった。

なお今期の連結業績予想については、新型コロナウイルスの感染拡大により、同社が製造拠点を置く日本、インド、パキスタン、ハンガリー、フィリピン等の工場稼働や世界各国での販売に影響が出ており、適正かつ合理的な予想値の算出が困難であることから、未定とした。

また2020年3月期の配当金については、減収減益だが、創立100周年の感謝を込め、期末配当金は1株につき普通配当37円に創立100周年の記念配当11円を加え48円、年間配当金は85円とする予定だ。

《纐纈敏也@DAYS》

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