政府は、高齢者ドライバーが原因の悲惨な交通死亡事故が相次いでいることから、免許の更新時に実車検査を導入するなどの道路交通法改正案を閣議決定した。
高齢ドライバーが運転する車両が暴走するなどして悲惨な交通事故が相次いで発生している。また、年齢層別の人口10万人当たりの死亡事故件数は75歳未満が2.7件に対して、75歳以上は6.0件と、依然として高齢者の死亡事故比率が高い。75歳以上の運転免許保有者数は2009年の324万人から2019年には583万人となるなど、増加傾向にあり、リスクが高まっているため、制度を見直す。
具体的には75歳以上で一定の事故・違反歴はある場合、運転免許更新時に実車による運転技能検査の受検を義務付ける。検査結果が一定の基準に達しない場合、運転免許証を更新しない。検査の回数は有効期限までなら制限を設けない。
事故・違反の内容については別途定める。
また、申請によって対象車両を安全運転サポート車に限定し、条件付免許を交付する制度も設ける。運転できる安全運転サポート車についても別途、設定する。