近鉄の鮮魚専用列車は3月13日限りで終了…今後は一般列車にラッピングされた鮮魚専用車両を連結

2680系3両編成を充当した現在の「鮮魚列車」。
  • 2680系3両編成を充当した現在の「鮮魚列車」。
  • 新たに導入される鮮魚運搬専用のラッピング車両「伊勢志摩お魚図鑑」のイメージ。伊勢志摩地域に生息する伊勢海老や鯛、フグ、イワシ、マンボウといった海産物43種類が描かれ、カタカナの名前も添えられる。

近畿日本鉄道(近鉄)は2月18日、鮮魚専用列車の運行を3月13日限りで終了すると発表した。

近鉄の鮮魚専用列車は、伊勢志摩地域で獲れた海産物を運搬するため、1963年9月、宇治山田から大阪上本町までの運行を開始したのが始まりで、当初は「伊勢志摩魚行商連合会」の貸切列車として休日を除く毎朝運行されていた。

一時は荷物電車が使用されることもあったが、1989年3月には冷房付きの通勤車両(1480系)が鮮魚専用列車に充当され、2001年11月からは現行の2680系に置き換えられている。

かつて鮮魚専用列車には先頭に「鮮魚列車」と書かれた運行板が掲出されていたが、2680系からは方向幕に鮮魚列車の表示を行なうようになっている。

現在の鮮魚専用列車は、平日と土曜日に宇治山田・松阪~大阪上本町間を1往復しているが、3月14日からは専用列車としての使命を終え、平日の松坂6時44分発大阪上本町行き(名張まで急行、名張~大阪上本町間快速急行)最後部に鮮魚運搬車両を連結する形での運行となる。

この車両は伊勢志摩の魚介類を描いた「伊勢志摩お魚図鑑」というラッピング車両となり、3月22日9時~15時30分頃には、青山町車庫(三重県伊賀市)で鮮魚専用列車用2680系とラッピングされた鮮魚運搬車両を並べた新旧の鮮魚列車撮影会ツアーが開催される。

このツアーは100人を募集し、旅行代金は近鉄名古屋発の場合7620円、大阪難波発の場合7000円(いずれも大人)。申込みは2月21日から3月12日まで大阪難波駅や近鉄名古屋駅など11駅と、近鉄各駅の営業所で先着順に受け付ける。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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