JR東日本は7月31日、ICカード「Suica」のシステムを活用した「地域連携ICカード」の導入を、宇都宮ICカード導入検討協議会と合意したことを明らかにした。
地域連携ICカードは、バスの定期券や独自の割引制度、導入コストなどの問題からICカードを導入できない地域の交通事業者向けに、JR東日本、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ(ソニー)、JR東日本メカトロニクスの3者が、2021年の導入を目指して開発を進めているもの。
このうち、JR東日本は導入サポートを、ソニーはフェリカOSの拡張を、JR東日本メカトロニクスは発行に関する開発を担当。1枚のSuicaで地域交通機能、Suica乗車券機能、電子マネー機能を一体化できることに加えて、地域の交通事業者にとってもICカードシステムへの投資を抑え、運用負担を軽減できるといったメリットがある。
今回合意した宇都宮ICカード導入検討会は、2022年3月の開業が予定されているJR宇都宮駅東口~本田技研北門間のLRT路線を運行する宇都宮ライトレールを含む宇都宮地域の交通事業者や、宇都宮ライトレールの整備事業主体である宇都宮市、芳賀町から構成されており、地域連携ICカードが導入される対象路線は、同協議会に加盟している関東自動車の一般バス路線、ジェイアールバス関東の栃木県内一般バス路線、宇都宮ライトレールとなる。
サービス開始時期は、バス路線が2021年春、宇都宮ライトレールが2022年春を予定しており、通常のSuicaでも利用可能となる。
なお、JR東日本では、2020年春に千葉県の鹿島線(香取~鹿島サッカースタジアム)にもSuicaを導入することを発表している。