日産、指名委等設置会社として発足---定時株主総会で新ガバナンスなど承認

株主総会が開催されたパシフィコ横浜。
  • 株主総会が開催されたパシフィコ横浜。
  • 日産株主総会での西川廣人社長
  • 日産自動車の株主総会
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日産自動車は6月25日に横浜市で定時株主総会を開き、ガバナンス(企業統治)の強化を図るための「指名委員会等設置会社」への移行に伴う定款変更や取締役選任など、3議案すべての承認を得た。

指名委員会など3委員会の人事も同日の取締役会で承認し、新体制が動き出した。日産は従来、監査役会設置会社だったが、カルロス・ゴーン前会長の事件を踏まえ、社外取締役や外部の識者らによる「ガバナンス改善特別委員会」からの提言を受けて、指名委員会等設置会社への移行を決めていた。新体制では指名、監査、報酬の3委員会が置かれ、経営の執行と監督・監査を明確に分ける。

3委員会の委員長には、指名委員会が豊田正和氏、報酬員会が井原慶子氏、監査委員会が永井素夫氏と、いずれも25日の株主総会で承認された社外取締役が就いた。株式の43%を出資する仏ルノーからは、ジャンドミニク・スナール会長が指名委員会、ティエリー・ボロレCEOが監査委員会の委員に就いた。

ルノーは新たなガバナンス体制への移行に際し、自社の関与が不十分として、一時、日産の株主総会での定款変更の決議には棄権する意向を日産に伝えていた。これを受け日産は急きょ、打開策としてスナール会長だけでなくボロレCEOにも委員ポストを処遇することを内定し、先週、ルノーに伝達した。

各委員会は、委員長を含め指名は6人、報酬は4人、監査は5人で運営するが、日産生え抜きの取締役である西川廣人社長兼CEOと、山内康裕COOは委員会には入らない。また、取締役会の運営についても議長は日産の社外取締役となった木村康氏(JXTGホールディングス相談役)、副議長はルノーのスナール会長が務めるという新たな体制となった。

一方、同日の株主総会では11人の取締役が承認されたが、7人が木村氏ら社外取締役で、残る4人が日産の西川氏と山内氏、ルノーのスナール会長とボロレCEOとなっている。株主総会の冒頭で、西川社長は「不適切な完成検査並びに元会長らによる重大な不正事案について株主の皆様に大変なご心配をおかけし、会社を代表して深くお詫びしたい」と陳謝した。新たなガバナンス体制については「大変大きな節目であり、更に経営レベルでのガバナンス改革を迅速に進めて参りたい」と述べた。

株主総会は2814人が出席して午前10時から2時間22分にわたって開かれ、22人の株主が質問に立った。このなかで取締役会議長の承認を株主総会で行うことや、西川社長の解任などの動議が出されたが、いずれも会社提案による関係議案が承認されたため、否決となった。

《池原照雄》

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