三菱ふそう、川崎工場にて工場のデジタル化を実演---作業の効率化を図る

三菱ふそう川崎工場“Factory of the Future”
  • 三菱ふそう川崎工場“Factory of the Future”
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5月22日、三菱ふそうトラック・バス株式会社の川崎工場にて、同社が推し進めている生産工場のデジタル化プロジェクト“Factory of the Future”のプレス向け工場見学会が開催された。

同プロジェクトは工場内のあらゆる分野にITを導入することで、より高い生産力、安全性を生み出すほか、従業員全体のスキルアップや組織的な創造力の向上といった産業革命を起こすのが狙いの一大プロジェクトとなっている。

例えば複数のセンサーを機械設備に設置することで機械の状態を把握したり、従来は紙で収集を行っていた情報をすべてデータとして記録しておくことで誰でも簡単に、すばやく情報の共有が行えたりといった具合だ。

これらのIoTの活用・導入を選ばれた一部だけでなく、工場内全体、全従業員に取り入れていくことで、会社全体としてさらなる飛躍を遂げていきたいとMFTBC副社長兼生産本部長のスヴェン・グレーブレ氏は語っていた。

早速工場内の見学に移ると、まずは「Bot-Lab」なる部屋に到着。ここはいわゆる“サンドボックス”(砂場)と呼ばれる場所で、最新の機器を社員ならば誰でも自由に見て、触って、試すことができる部屋となっている。実際に機械に触れることで様々なアイディアを生み出すことが狙いで、実際にここで生み出されたアイディアがテストを経て工場内に導入されているという。残念ながら最新機器ばかりの部屋のため撮影は不可となっていたが、見学時にも一人のスタッフが小型のクレーンのような機械をテスト操作していた。

続いては工場内の導入例として、実際に運用が始まっている2つの事例が紹介された。まず1つ目がフライホイールの組み立て作業。従来は20キロ以上もある重たいパーツを吊り具を使って運搬・作業を行っていたが、その作業を協業ロボットによって軽減。機械が自動的にホイールの位置測定、簡易設置を行い、最終確認、ネジ締め作業を作業員が行うといった分担により、安全かつ無駄のない作業が行えるようになっていた。

2つ目はキッティングと呼ばれる作業に必要な部品を箱に集める作業での導入例。作業者一人で紙に書かれたパーツを収集するという作業は間違いも起こりやすく、また非常に集中力を要する割に付加価値のない作業だったが、これを機械による自動化を行うことで、生産性を向上した。画像認識システムにより必要な部品を選別し、ロボットアームが実際にピックアップする作業を行っていた。画像認識処理の都合上、パーツの重なりなどで選別ミスも起こるそうだが、ピックアップする段階でさらに上位の判別を行うことで、作業ミスを軽減しているという。実際、作業中2回ほど選別を失敗していたようだが、パーツを持ち上げた段階でアームがそれを認識し、間違ったパーツを箱に戻すといったことも起きていた。

次に、これから導入されるという最新の部品補給システムの実演が行われた。広い工場内のあらゆる場所で、必要な部品を必要なだけ補充しておくというのはとても熟練が必要な作業で、400点以上もの部品や補充補充場所を覚える必要があるという。さらにそこにはパーツを見て回る巡回作業など歩行・運搬の作業量も多く、身体的にもかなりの負担を強いる作業だそうだ。ここに最新の運搬ロボットを導入し、部品の在庫量をデジタル化。作業者の負担が大幅に軽減される見込みだ。実演してくれたロボット「すず」は人の手を一切借りることなく道中の柱やコーンといった障害物を避けながら自動的に補充場所まで走行し、補充作業を行っていた。

工場内での実演を終え、最後は「コントロールセンター」と呼ばれる管理設備の見学へと移った。ここでは工場内のあらゆるものの“見える化”を推し進めており、センサーによる機器の稼働状況、カメラによる現場の状況確認、そしてそれらを管理するツールにより、いつでも瞬時に情報にアクセスできるといった施策が行われたいた。従来はこれを人の手による口頭やミーティング時の情報共有、紙に記録して保管といった作業に頼っていた。これらが一元化されることで、作業の低減や確実化はもちろん、年間140万枚以上もの紙の節約にもなっているという。

これら“Factory of the Future”プロジェクトは他の工場での導入も進めながら、さらに新しい技術を取り入れていくことで、常に最先端の工場を目指していくという。まだ施策途中のプロジェクトであるため、今回見ることができるのは工場の一部となっていたが、今後のプロジェクトの発展にも期待していきたい。

《二城利月》

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