コマツ、 NTTドコモのGNSS位置補正情報配信基盤活用---建設現場のICT化を加速

独自固定局によるGNSS位置補正情報配信(イメージ)
  • 独自固定局によるGNSS位置補正情報配信(イメージ)
  • 高度化されたICT建機と全ての建機が協調し、デジタルトランスフォーメーションした現場(イメージ)

コマツは5月28日、建設現場のデジタルトランスフォーメーションを加速させるため、NTTドコモが技術検証を開始した「GNSS(衛星測位システム)位置補正情報配信基盤」を活用していくと発表した。

コマツは、モノ(建設機械の自動化・高度化)とコト(施工オペレーションの最適化)の高度化により、施工のデジタルトランスフォーメーションを実現することで、深刻な労働力不足など、建設現場における課題解決を目指している。具体的には、高度化されたICT建機が司令塔となり、従来型も含めたすべての建機をデジタル化し、互いが協調して稼働することで、安全と生産性を大幅に高めた現場の実現を目指す。

そのためには、高度化されたICT建機の市場導入に加え、既存の従来型建機に後付けでICT機能を付加する「スマートコンストラクション・レトロフィットキット(仮称)」の提供、施工計画および3D設計データの自動生成機能、そして精度の高いGNSS位置補正情報が欠かせない。

現在、コマツのICT建機は、国土地理院により全国約1300か所に設置された電子基準点をベースとして位置補正情報を取得し、GNSSからの測位情報に対し補正を行うことで、誤差±20mm以内の精度による動作を確保している。しかし、電子基準点から離れた現場では十分な位置補正情報を取得できないケースがあった。

今回、NTTドコモが提供するGNSS位置補正情報配信基盤を活用することにより、コマツのスマートコンストラクション導入現場の近接地に、NTTドコモが独自固定局を設置。GNSS補正情報配信基盤で電子基準点とドコモ独自固定局を活用して位置補正情報を配信する。これにより、電子基準点から離れた場所や山間部などの建設現場特有の地域にも位置補正情報インフラが整備され、低価格で精度の高い位置補正情報の取得が可能となる。

《纐纈敏也@DAYS》

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