『サウンド調整術入門』クロスオーバー…ツイーターとミッドウーファーの間 その2

“ロックフォード・フォズゲート”のチューニングアプリでの、ツイーターの“ハイパスフィルター”の設定画面。
  • “ロックフォード・フォズゲート”のチューニングアプリでの、ツイーターの“ハイパスフィルター”の設定画面。
  • “ロックフォード・フォズゲート”のチューニングアプリでの、ミッドウーファーの“ローパスフィルター”の設定画面。

カーオーディオを楽しむ上での重要事項の1つである『サウンド調整術』について、多角的に解説している当コーナー。現在は、「クロスオーバー」機能の操作方法を紹介している。今回も、ツイーターとミッドウーファー間の「クロスオーバー」調整について説明していく。

前回はまず、愛用しているスピーカーのツイーターの限界値を見極める方法を解説した。続いては、適正な“クロスポイント”を見つけ出す方法を紹介していく。

とりあえず上限を6kHzあたりに、そして下限はあらかじめ調べておいたツイーターの限界値よりも少し上目あたりとして、その範囲の中でどこかベストなのかを探っていこう。

さて、適正な“クロスポイント”はどのように見つけ出せば良いのかというと…。まずは調整用の音源を用意しよう。自分が聴き込んでいる音源で良いのだが、ボーカルとピアノを中心とした小編成で演奏されている楽曲を使うと比較的に分かりやすいはずだ。そしてその音源をかけながら、“クロスポイント”を6kHzあたりのところから徐々に下げていく。

つまり、ツイーターの“ハイパス(ローカット)”の“カットオフ周波数”と、ミッドウーファーの“ローパス(ハイカット)”の“カットオフ周波数”とを、都度同一の値に設定しながら少しずつ下げては音楽を聴き、下げては聴き、を繰り返す。

そのときに着目すべき点、すなわち聴き耳を立てるべきポイントは主には2点ある。1つは「うるさいかどうか」。もしもうるさく感じられたら、音が濁っている可能性が高い。ツイーターかミッドウーファーのどちらかが、多少なりとも無理をしている状態であると推測できる。そのように感じられるゾーン内に“クロスポイント”を設定すべきではないのだ。

2つ目のポイントは「エネルギー感が強いか否か」。「元気が良いかどうか」と言い換えてもいいだろう。音楽に力強さがあってかつ、迫ってくる感じがもっとも強いポイントがどこなのかを探っていこう。「エネルギー感」が強いということは、ツイーターもミッドウーファーも良い仕事ができているという証拠だと推測できる。つまり、“クロスポイント”として良好なポイントである可能性が高い、というわけなのだ。

ここまできたら、次は「繋がり」を整えていく作業に進む。それについては次回に詳しく解説する。お楽しみに。

《太田祥三》

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