国交省、路線バスの維持に向けて専用相談窓口を設置

日野ブルーリボン(参考画像)
  • 日野ブルーリボン(参考画像)
  • いすゞERGA mio中型ノンステップ路線バス(東京モーターフェス2018、はたらくクルマ展示)(参考画像)

国土交通省は3月1日、乗合バスなどの利便性向上や活性化の取り組みを促進するため、地域交通分野の独占禁止法の適用について専用の相談窓口を設置すると発表した。

経営が悪化している乗合バスが他社と経営統合することや、共通乗車券の収入配分調整などによって地域住民の足となる路線を維持するのが目的。

2018年11月26日の経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議の合同会議での成長戦略の中間整理で、「乗合バスは、地域住民に不可欠なサービスで、維持は国民的課題」とした。その上で、経営環境が悪化している乗合バスの経営力強化を図るため、独占禁止法の適用では、地域のインフラ維持と競争政策上の弊害防止のバランスを勘案して判断していくことが重要」とされた。現在、政府が乗合バス事業者の経営統合に関して透明なルールの整備が検討されている。

一方、国土交通省は現在、公正取引委員会などの関係省庁と連携して、乗合バスなどの地域交通分野における独占禁止法適用の競争政策のあり方について検討を進めている。また、各地方運輸局を通じて、各地の地域交通に関する課題事例を収集するとともに、現行の法制度と、運用の考え方の整理についても各地方運輸局と共有、地域からの相談に対応している。

政府部内でも検討が進んでいる中、国土交通省も現場の課題事例や、その論点を提示し、それに対する公正取引委員会など、他省庁から具体的な運用の考え方や、対応が新たに示されるケースもある。ただ、こうした知見を国土交通省から各地方運輸局や管内の運輸支局に伝達し、対応に活用するのには人的にも時間的にも厳しい。

このため、政府での競争政策見直しについての結論がまとまり制度が見直されるまで、国土交通本省でも直接、地方公共団体や事業者、地域からの地域交通への独占禁止法の適用その他競争規制に関する相談を受け付けることにした。

相談窓口では、混雑する区間での減便を伴うダイヤ調整や共通乗車券の収入配分調整など、競争政策に関するものについての相談に応じる。

《レスポンス編集部》

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