「燃費課税・自動車税ゼロ」案が浮上---消費増税後の反動減対策[新聞ウォッチ]

メルセデスベンツAクラス新型
  • メルセデスベンツAクラス新型
  • メルセデスベンツAクラス新型

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年10月19日付

●消費増税、全商品で2%還元検討、経産・財務省、中小店で決済分(読売・1面)

●ベンツのAクラス、AI機能搭載快適(読売・10面)

●整備新幹線JR負担増要請、国交省調整、事業費膨らむ(朝日・1面)

●来春闘月額賃金を重視、連合方針「ベア前面」から転換(朝日・1面)

●テスラ、米中摩擦に先手、上海に用地確保(朝日・9面)

●三宅島の魅力自動運転車で、12月に試乗実験モニター20人募集(朝日・25面)

●KYB不適合減少後も改ざん、検査員「調整時間かかる」(毎日・1面)

●「技術の日立」ブランドに傷も、英で試運転架線損傷(産経・10面)

●世界主要都市総合ランキング、東京、3年連続で3位(産経・10面)

●閣僚ら相次ぐほころび、片山氏口利き疑惑、柴山氏教育勅語発言(東京・3面)

●燃費課税・自動車税ゼロ、車購入、消費増税で政府検討(日経・1面)

●欧州の環境規制二輪生産に逆風、ヤマハなど車種、さらに絞る(日経・15面)

●プロ野球CS最終ステージ、執念の逆転劇コイ王手、レオ本領打ち合い制す(日経・37面)

ひとくちコメント

2019年10月から消費税を10%に引き上げた後の反動減を防ぐため、政府が具体策のとりまとめ作業を進めているが、このうち、自動車については、購入時にかかる「税金をゼロにする」という案が浮上しているという。

「経済産業省と総務省、財務省が検討を始め、自民党や公明党も各省庁の議論を受け具体的な検討に入る」などと、きょうの日経が報じている。それによると、増税時に新たに導入する予定だった「燃費課税」を1年半ほど停止するのに加え、購入初年度にかかる自動車税も排気量の小さいクルマを中心に1~2年ほど免除するという。

すでに、取得税は消費増税時に廃止され、クルマを購入したときに燃費性能に応じて価格の0~3%を支払う「燃費課税」を新たに投入する予定だが、それを一旦停止して、1年半ほど負担をゼロにする案が検討されているようだ。

もっとも、「買う時にかかる税金をゼロにする」という表現だが、小売店のような消費税の据え置きではなく、10%に引き上げることを前提としており、現時点では損得勘定を判断するのは早計に失する。

自動車ユーザーは反動減を防ぐための算定的な減税対策はともかく、複雑・過重な自動車関係諸税の簡素化と国際水準並みの恒久的な負担軽減を要望している。「財源や減免対象をめぐり調整が難航する可能性もある」(日経)との見方もあるようだが、「購入時ゼロ」を建前に暫定措置でお茶を濁すのではなく、この際、自動車諸税の抜本的な見直しに取り組むべきだろう。

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集