ニーヴァ 後継オフローダーを示唆、ラーダ 4x4ヴィジョン…モスクワモーターショー2018

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  • 報道陣の質問に答える、デザインディレクターのスティーブ・マッティン
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アフトワズはモスクワ国際オートサロン2018で、ラーダ『4x4』の次期モデルを予告する『4x4ヴィジョン』をワールドプレミア。まだモックアップ段階ながら、ロシアのメディア関係者から熱い視線を集めていた。

4x4というネーミングにピンとこなくても、かつて『ニーヴァ』と呼ばれていたコンパクト・オフローダーと言えば「ああ、あれか」と思い至る人も少なくないはずだ。1977年に生産がスタートし、その堅牢性と運動性能から初期のパリ・ダカールラリーでは優勝争いに名乗りを上げていたほど。近年はアフトワズで生産するロシア市場限定のシボレー車に名前を譲り、4x4を名乗っていた。

いっぽうデビューから40年超が経過して登場した、初の次期モデル予告コンセプトは、アフトワズがルノー/日産グループ入りしてから展開をスタートさせた、ラーダの新しいデザイン言語「XデザインDNA」を採用。『ベスタ』や『Xレイ』と共通したディテールを持つ。フロントエンドとボディサイドの「X」をベースにした大胆な面構成とグラフィックは、ラーダ特有の造形表現だ。

そのなかに、ニーヴァを彷彿させる要素が散りばめられているのが4x4ヴィジョンのスタイリングの特徴。ヘッドライトと分離された眉毛のようなウィンカーやCピラーのエアアウトレットは、その最たるものだろう。ボンネットの見切り線をクラムシェル型フードのように入れたり、前後オーバーハングを切り詰めた点も同様だ。

ボディサイドでは、フロントドア下のプロテクターパネルを小さくすることでホイールベースを実際以上に短く感じさせ、俊敏さを演出しつつオリジナルの3ドアに近いプロポーションをも想起させる。実際は「先進プラットフォームを採用し、全長は約4.2m」だと説明されている。

また公開されたコンセプトモデルは、一見するとオリジナルモデルを踏襲した3ドアにも見える。しかしよく見ればリアドアの見切り線が描かれ、5ドアを想定していることが理解できる。リアドアはヒンジを後ろ側に持ち、乗降性を確保しつつ前後ドアの境界線が「X」のグラフィックスに沿うようにしている。

ラーダによれば、4x4ヴィジョンは「世界を征するために生まれ、街に生きる」ものだという。会場ではドアが開けられることはなかったが、インテリアは「テクノロジーに精通したユーザーのために、デジタル化されたフルセットのオフロード向け装備を提供し、極限状況でのコントロール性と操作体験を向上させる」とのこと。メーターのグラフィックも、エクステリアと歩調を合わせて「X」をモチーフとしたものだ。

ボディサイド後方では左右にリッドを持つが、右はフューエルリッドで左は220Vコンセント。ドアを閉めた状態でも外部電源として使用でき「どこへ行っても役に立ち、アドベンチャー体験を次のレベルに引き上げる」としている。

カンファレンスにはラーダのデザイン・ディレクター、スティーブ・マッティンが登場し「ブランドの開発と、製品のポートフォリオが止まることはありません」と語っている。「わたしたちはラーダの未来を準備しています」とマッティン氏。「4x4ヴィジョンは伝説的な4x4からインスピレーションを引き出し、ユニークかつ表現豊かに、大胆で精力的なデザインの可能性を実証しました」

カンファレンス直後には、詰めかけたメディア関係者から矢継ぎ早に質問が浴びせられていたマッティン氏。質問はスタイリングに関するものも多かったが「これはあくまで、デザインの方向性を示すものです。これが次期4x4のそのままの姿ではありませんよ」とのことだ。

なお4x4ヴィジョンのメカニズムやスペック等は非公開。同じグループに属する三菱、それに日産とルノーからも、次期4x4と同じプラットフォームを採用したオフロードモデルが登場する、ということもあるかもしれない。

《古庄 速人》

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