フィリピンと日本をつなぐ技術と笑顔の架け橋…外国人技能実習生を積極採用 さいたま市「秀和自動車興業」

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外国人技能実習生と。中央が同社の金澤英樹社長
  • 外国人技能実習生と。中央が同社の金澤英樹社長
  • 社屋外観
  • 作業の様子
  • 作業の様子
  • 作業の様子
  • 信頼できる工場の証、BSサミット「エクセレント」工場も取得している

若者のクルマ離れが叫ばれて久しいが、自動車業界においても、整備や修理を行う工場の現場では「人手不足」が深刻な問題になっている。愛車を大切にする読者やクルマ好きにとっても、この事実は決して他人事では済まされないと思う。なぜなら、安心・安全なカーライフを楽しむために、正しい整備や修理が行えるプロフェッショナルな人材は必要不可欠だからだ。

こうした背景がある中、埼玉県さいたま市にあるリペアショップ「秀和自動車興業」では、業界の中でも早い段階から自動車の鈑金・塗装の技術習得を目的とした、外国人技能実習生を積極的に採用している。同社の金澤社長は、「正直、最初はウチも人手不足がキッカケでした。3年ぐらい前に、新卒者を採用しようと色々と奔走していたんですが、なかなか人が見つからなかったんです」と当時のことを振り返る。この時、社長の父である現会長が、フィリピンからの外国人技能実習生の採用を決断したのがはじまりだ。


「実際に働きはじめてみると、彼らは真面目で勉強熱心。本当によく働きます」と言うとおり、取材の際にも真剣な眼差しで作業に向き合う姿が見られた。また、「何よりも職場の雰囲気が明るくなりました。クルマの修理は決して楽な仕事ではありませんが、いつもニコニコ明るい彼らに周りも助けられていますね」と感謝の想いも口にした。現在では、4人もの実習生を受け入れているが、店舗を増築して実習生の居住スペースを新設するなど、生活環境を整えることもしっかりと行っている。




現場で彼らに指導を行う各部門の担当者も、「言葉はなかなか通じませんが、伝えたい、理解したいという気持ちでコミュニケーションも取れるし、技術は伝わるもんです。言葉が通じない分、互いに一生懸命になりますから、かえって生き生き仕事ができてます」と話し、実習生が同社にとって欠かせない存在になっていることを感じさせた。

「3年という実習期間を終えると国に帰ってしまうのがとても淋しいですが、ウチで学んだことを活かしてくれると嬉しいですよね」と話す金澤社長だが、今後も外国人技能実習生の受け入れを行う方針だ。「自社の技術を一人でも多くの外国人に伝えていきたい」と語るその姿が印象的だった。

《カーケアプラス編集部》

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