トヨタ 豊田社長「トヨタらしさが現れ始めた」…今期減益予想も前期は20%の営業増益

自動車 ビジネス 企業動向
決算発表会見の豊田章男トヨタ社長
  • 決算発表会見の豊田章男トヨタ社長
  • トヨタ C-HR と兄弟車の イゾア(北京モーターショー2018)
トヨタ自動車は5月9日、2018年3月期の連結決算と今期(19年3月期)の業績予想を発表した。今期の営業利益は前期比4%減の2兆3000億円と、為替の円高により2期ぶりの減益を見込んでいる。

今期の連結グローバル販売は0.2%減の895万台、とほぼ横ばいを計画した。主力の北米は0.2%減の280万台としているが、新モデル効果が一巡する日本は3%減の219万台の計画にした。ただし、中国を含む総小売台数は0.6%増の1050万台の計画。中国は18年暦年ベースで前年比9%増の140万台と17年に続いて過去最高を目指している。

為替レートは1ドル105円と前期より1ドル6円の円高を前提とし、営業損益段階では2300億円の減益に作用する。原価低減は原材料費の上昇を吸収して1300億円の増益効果となる。為替やスワップ評価損益の影響を除くと1300億円の営業増益となるので、円高が主たる減益要因になる。純利益は前期に米国の法人税減税に伴う一時的な増加がはがれることもあり15%減の2兆1200億円を予想した。減益は2期ぶり。

前期の連結グローバル販売は0.1%減の896万4000台となった。主力の北米と日本がいずれも1%減だったが、『C-HR』などが好調な欧州は5%増と堅調な伸びになった。また、過去最高だった中国を含む総小売台数は2%増の1044万1000台とプラスを確保した。さらに同期の為替レートは1ドル111円で、前々期から3円の円安となり、営業損益段階で2650億円の増益要因になった。

この結果、営業利益は前年同期比20.3%増の2兆3998億円、純利益は36.2%増の2兆4939億円と、いずれも2期ぶりの増益だった。米国の法人税率引き下げに伴い、純利益には金融子会社の繰延税金負債の取り崩しによる一時的利益が約2500億円反映された。純利益は従来の最高だった16年3月期の2兆3126億円を上回っている。

記者会見した豊田章男社長は前期業績について「地道に泥臭く徹底的に原価低減活動を積み重ねた結果が決算数値にも少しずつ現れ始めてきた。たゆまぬ改善という“トヨタらしさ”が現れ始めた決算」と評価した。

一方、今後の取り組みについて「100年に1度といわれる大変革の時代に突入し、未知の世界での生死をかけた闘いが始まっている」との認識を示したうえで、「トヨタを“自動車をつくる会社”から移動に関わるあらゆるサービスを提供する“モボリティ・カンパニー”へとモデルチェンジする決断をした」と表明した。また、競争環境が激変するなか、同社の強みはトヨタ生産方式(TPS)と原価低減と指摘し、「お家芸ともいえるこの2つを徹底的に磨いて新しい未来の創造にチャレンジしていく」と強調した。
《池原照雄》

編集部おすすめのニュース

特集