スズキ4-12月期決算最高益更新…長尾常務「半分弱くらいがインドからの利益」

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スズキが2月5日発表した2017年度第3四半期(4~12月期)連結決算は、主力のインドを始め日本や欧州などでの販売が好調だったことで売上高、各段階の利益ともに同四半期として過去最高を更新した。

スズキの長尾正彦取締役常務役員は同日都内で開いた決算説明会で「半分弱くらいがインドからの利益」と明かした上で、「非常に伸びしろは大きい国」としながらも、「インド一本足打法の現状が続いている。やはり我々としては二本、三本のしっかりとした基盤を持ちながら備えていきたい」との考えを示した。

スズキの17年度第3四半期連結決算は売上高が前年同期比21%増の2兆7248億円、営業利益は同55%増の2598億円だった。

長尾常務は「売上高はインド、欧州、日本での四輪販売、あるいは二輪販売の増加などにより2期ぶりの増収となった。増益は日本、アジア、欧州での損益回復によるもの。四輪の世界販売についてはインド、欧州、日本、インドネシアなどで増加して過去最高となった」と述べた。

このうち主力のインドでの四輪販売について「非常に根強い需要を背景として前年同期に比べて16万5000台増の122万6000台と過去最高を更新した。車種別にみても『バレーノ』、『ビターラ・ブレッツァ』、新型の『ディザイア』が大きく引っ張っている」と説明。

さらに「引き続きインドは根強い需要でいく。まだまだ新車販売台数が300万台から400万台の間ということで、非常に伸びしろは大きい国。足元で4-12月のインドの乗用車全体市場は前年同期比8.1%増の243万台。うちマルチ・スズキの販売が同15%増の122万台強で、全需の伸びより高い伸びを確保できている」と強調した。

その一方で「やはりインドの一本足打法の現状が続いている。今回も半分弱くらいがインドからの利益。やはり我々としては二本、三本のしっかりとした基盤を持ちながら備えていきたい」と気を引き締めた。

長尾常務は日本の四輪事業に関して「2016年度第2四半期に『イグニス』の輸出を開始した。同じく第4四半期には新型『スイフト』の生産をハンガリーのマジャールスズキから日本に移管し、日本からの輸出に切り替えた。相良工場でこれらの小型車を造っているが、17年1月以降フル操業が続いていて、この稼働率改善が日本のセグメント全体の改善につながっている」と明かした。

通期見通しについては「足元で為替見通し等も不透明な状況にあるので、とりあえずは前回予想を据え置くことにした」としている。

《小松哲也》

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