「中身はドイツ車」な韓国車の完成度に驚き…ワールド・カー・アワード試乗

試乗記 輸入車
桂伸一氏がワールド・カー・アワードノミネート車に試乗。韓国車のデキに驚き!?(画像は動画スクリーンショット)
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2017-2018年ワールド・カー・アワード(WCA)のノミネート車に試乗するためここ数年、年末のロサンゼルスモーターショーの時期に渡米している。

WCAは世界24か国82名の自動車ジャーナリストが選考委員として在籍し、その年の末までに販売されたモデルを、パフォーマンス、ラグジュアリー、グリーン、デザイン、他を含む7部門に分けて、最も優れているモデルを各部門で選出する組織。

各部門のノミネート車全車が集合するわけではない。自国では販売されていないがLAに来れば試乗できるモデル、これからLAショーでデビューするモデルでも、WCAにノミネートされた新型車は、LAショーよりひと足先に試乗が許されるWCAの特権もあり、今回は33名の選考委員が参加。

試乗はLAのフリーウェイから、LAの“箱根”…中速コーナーが連続するアンジェレス・クレストに向かう。

今回、まだ試乗できていないノミネート車は25台。それを3日間かけて一気試乗するのだが、試乗時間の関係で1日8台がせいぜい。3日間でも足りないくらい…。

驚きはアジア、というか韓国勢。しかしその設計もデザインもサプライヤーも中味はドイツである! 高性能は言うまでもなく、操作した事の再現性がじつに自然で正確。これよこれこれ、ココが重要である。本家ドイツ勢よりも価格で魅力!!

救いは…日本に輸入されない事。頑張れニッポン!!

【試乗車種】
●アルファロメオ・ステルヴィオ

背の高さなど関係なく、ジュリアそのままの操縦特性を披露するのがステルヴィオ。必要最小限のステアリング操作でほとんどロールを伴わずに俊敏に走り、曲がり過ぎるほど曲がり、止まる、スポーツSUVの極み!! 日本のアルフィエスタのメガネに叶うSUVに違いない。
・2リットル4気筒ターボ
・280hp/400Nm
・8AT AWD

●キア・スティンガーGT(GT2 RWD)

韓国勢更なる躍進の一台!! 走り出した瞬間から操作する手足すべての動きがクルマの動きに遅れなく直結する。乗り味は硬いが角が丸められた質感の高いもの。V6ターボはトルクに満ち溢れ、踏み込めば官能的な直列6気筒にも似たサウンドとともに強烈な加速Gに襲われる。

この感触はどこかBMWに似ている!? と思ったら実はコレ、元BMW M社のエンジニアがキアに移り完成させたモノ。構成パーツ、中味は完璧にドイツ車。本家も血の気が引くハズだ、何故なら価格が2/3程度と安いから。
・3.3リットルV6ツインターボ
・365hp/509Nm
・8AT 試乗車はRWD。他にAWDも用意される。

●ヒュンダイ・コナ

アメリカンもコンパクトハッチのハイト版を欲するようになった。ココでもヒュンダイとキア「Niro/Rio」の韓国勢が旬。コナは最強の1.6リットルターボに乗ると、ガサツなエンジンノイズこそ耳につくが、内外装デザインは、ヒトを振り向かせる吸引力あり。走りは操作に対して、過敏、ではなく自然に滑らかに応答する大人の味付けが素晴らしい。いまやチープな印象はどこにも無い。と言う点は日本車が見習うべきポイントで、完全に“逆転現象”!!
・1.6リットル4気筒ターボ
・175hp/264Nm
・7速DCT AWD

●BMW 640xi GT

直6ターボの快音をBGMに、快適で俊敏で自然な乗り味と操縦感覚がBMWならでは。ハンドル操作とアクセル操作で、クルマの動きはどうにでもできる、と錯覚させる点が危険!? いまやFR(フロントエンジン/リアドライブ)ベースのBMWはボディサイズとクラス、駆動方式(RWDかAWD)に関わらず、ほぼ同じ操縦性を示す。その統一感はお見事である。
・3リットル直6ターボ
・335hp/450Nm
・8速AT AWD

●クライスラー・パシフィカ・ハイブリッド・プレミアム

PHVが追加された、8人を楽に飲み込む日本的には大型高級ミニバン!? ガソリン車でも優れた操縦安定性のモデルだが、アンジェレスクレストの登坂旋回加速では、アクセルを強く踏み込み過ぎると瞬間に強烈な悲鳴!! FWDに急激なモータートルクが掛かるからだが、バッテリー搭載による低重心化で、旋回姿勢はより安定。EVのみで約52kmの走行が可能。

ビジネスクラスの快適性は室内幅も長さも特大のゆとりと装備に、日本目線では新鮮に写るが、いまの日本なら、このサイズと需要はあるかも!! 
・3.6リットルV6+フロント2モーター
・248hp/312Nmがエンジンのみ。モーター含めたトータルで260hp
・FWD

WCA試乗会の様子&インプレッションを動画でチェック!

《桂伸一》

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