企業倒産減少に底打ち感、都道府県別では3か月連続で増加が減少を上回る 11月

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企業倒産月次推移
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東京商工リサーチが発表した2017年11月の全国企業倒産状況によると、倒産件数(負債額1000万円以上)は前年同月比2.3%減の677件となった。

倒産件数は3か月ぶりのマイナスで、11月としては1990年(633件)以来の低水準にとどまった。しかし都道府県別では、前年同月比増加が24道府県、減少が21都県になり、3か月連続で「増加」が「減少」を上回った。これは、リーマンショックがあった2008年6月から2009年3月までの10か月連続以来で、全国的な倒産減少の「底打ち」をうかがわせた。

負債総額は同75.4%減の1456億6300万円の大幅減で2か月連続のマイナス。前年同月にパナソニックプラズマディスプレイの大型倒産が発生したことによる反動減が理由。負債額別では1億円未満が516件(同3.2%増)と全体の約8割を占めるなど、小規模企業倒産を中心に推移した。

産業別倒産件数は、10産業のうち5産業で前年同月を下回った。このうち、サービス業他は9か月連続の増加。建設業は127件(同1.6%増)で3か月連続で前年同月を上回った。一方、製造業は74件(同11.9%減)で6か月連続の減少、不動産業が22件(同8.3%減)で4か月連続で減少した。また、卸売業117件(同0.8%減)が3か月ぶり、運輸業は16件(同46.6%減)で4か月ぶりに減少に転じた。また。農・林・漁・鉱業は2件(前年同月8件)にとどまり、3か月ぶりに前年同月を下回った。このほか、前年同月同数が、小売業の91件、情報通信業の31件、金融・保険業の2件だった。

地区別では、9地区のうち5地区で前年同月を上回った。近畿が177件(前年同月比6.6%増)で5か月連続の増加。中部は99件(同12.5%増)、北陸は14件(同7.6%増)で3か月連続、中国は30件(同20.0%増)で2か月連続で前年同月を上回った。また、北海道は27件(同28.5%増)で5か月ぶりに増加に転じた。一方、東北は23件(同20.6%減)で3か月連続、関東は261件(同10.0%減)で2か月連続で前年同月を下回った。また、九州が今年最少の37件(同27.4%減)で2か月ぶりに、四国は9件(同10.0%減)で3か月ぶりに前年同月を下回った。

《纐纈敏也@DAYS》

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