ピレリは11月10日、45作目となる「ピレリカレンダー」2018年版の発表をニューヨークで行った。毎年異なるテーマに従い、女性の美しさを写真で表現するピレリカレンダー。有名女優やモデルの登場、過激なヌードなど様々な話題を提供してきた。
今回の撮影を手掛けたのは、贅沢に作り込んだセットによる幻想的でシュールな作風で知られる英国の写真家、ティム・ウォーカー。超現実的かつ夢の世界を思わせるイメージで、ルイス・キャロルの児童文学「不思議の国のアリス」を表現した。カレンダーには、ワンダーランドを演出する20の豪華なセットを舞台として28枚の写真が収められている。
ウォーカーは独自の世界観を持つ作品を制作するために、ファッション、音楽、映画、アンダーグラウンド・ラップの各界を代表する18人の黒人モデル達を起用。南スーダン出身の黒人モデル、ダッキー・ソットがアリス役を、米国の女優、ウーピー・ゴールドバーグが公爵夫人役を演じたほか、ジャイモン・フンスー、リル・ヨッティ、ルピタ・ニョンゴ、ナオミ・キャンベル、サッシャ・レーンらが登場する。
ピレリカレンダーでキャスト全員が黒人となるのは、1987年にテレンス・ドノバンが、ワリス・ディリーと当時16歳だったナオミ・キャンベルなどを英国バースで撮影して以来、31年ぶり2度めとなる。
ピレリカレンダーは1964年以来、ピレリのコミュニケーションツールとして製作が続けられてきた。一部の顧客や関係者しか手にすることができないと言う希少性も話題のひとつとなっている。したがって、残念ながら市販の予定はない。