VW、未来のITプロジェクトを発表…量子コンピュータとバーチャルコンセプトカーを重視

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フォルクスワーゲングループのITシンポジウム
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フォルクスワーゲンは5月19日、2017年の「グループITシンポジウム」を開催し、未来志向のITプロジェクトを発表した。

今年のグループITシンポジウムで重視されたのは、顧客サービスがさらに便利になり、企業の手続きがさらに改善されるITソリューション。主なトピックには、量子コンピュータ、バーチャルコンセプトカー、デジタル化されたオフィスがある。

このうち、量子コンピュータの面では、フォルクスワーゲンのミュンヘンデータラボの専門家が、現在のプロジェクトについて説明。フォルクスワーゲングループは、D-Wave Systemsと協力。最初の研究プロジェクトでは、フォルクスワーゲンのIT専門家が、D-Waveの量子コンピュータ上において、交通の流れを最適化するアルゴリズムをすでに開発し試験運用。さらに、車両の安全性を監視するインテリジェントなモビリティデータプラットフォームが発表された。

バーチャルコンセプトカーの面では、最新のソフトウェアが、車両モデル、インテリア、コンポーネントを非常に高い解像度で、詳細かつ忠実に提示。VRゴーグルを使用して車両の内外装を、実物大サイズで評価できる。中期的には、新型車の開発プロセスの重要な一歩であるコンセプトカーのテストと認証を、完全に実行することも可能という。

フォルクスワーゲングループのMartin Hofmannチーフ・インフォメーション・オフィサーは、「最新のクラウドベースのマイクロサービスアーキテクチャへの移行など、システムアーキテクチャの近代化に注力していく」と述べている。

《森脇稔》

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