【スーパーフォーミュラ 鈴鹿テスト】新人ガスリーが初日4番手発進…トップタイムはロッテラー

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#15 ガスリーは初日4番手タイム。
  • #15 ガスリーは初日4番手タイム。
  • #15 ガスリーは初日4番手タイム。
  • トップタイムをマークした#36 ロッテラー。
  • 2番手タイムの#37 中嶋一貴。
  • 3番手タイムの#2 石浦宏明。
  • #18 小林可夢偉は7番手タイム。
  • 午前にクラッシュがあった#20 マーデンボローだが、午後のセッションにはマシン修復が間に合い、総合11番手となるタイムをマーク。
  • 鈴鹿テストは明日まで続く。

6日から鈴鹿サーキットで始まった全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)の公式合同テスト、注目の大物新人でレッドブルジュニアドライバーのピエール・ガスリーが初日4番手タイムで、「いい一日だった」と好スタートを切っている。一番時計はアンドレ・ロッテラー。

午前、午後とも概ね曇りという天候状況で、路面はドライ。午後に一時、ピットレーンでわずかな雨滴を感じることはあったが、実質的な影響はなかったようだ。午前10時30分からと、午後3時30分からの各2時間、計4時間の走行セッションが消化され、停止車両回収のための赤旗中断は何度かあったものの、大きなアクシデントはなく今季SFの実質初日はほぼ順調に推移した。

午前午後総合のトップタイムは、2011年王者の#36 A.ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S/トヨタ)が午後にマークした1分35秒657。この日出走した18人のなかで唯一の35秒台となった。

概ねタイム出しに向いたコンディションだったことと、2年目を迎えたヨコハマ製ワンメイクタイヤの充実、そしてエンジンのパフォーマンスアップが顕著なこともあって、11人が37秒を切るタイム領域に踏み込むこととなったこの日だが、やはりそういう状況になるとルマン24時間レース通算3勝等、世界的実績を誇るロッテラーの“早く速く”という適応能力は強豪揃いのSFのなかでも1~2枚上なのかもしれない、そんな印象さえ抱かせる圧巻のタイムだった。

2番手タイムは1分36秒071の#37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S/トヨタ)で、トムスが1-2。3番手には#2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)が1分36秒184でつけ、初日はトヨタ勢がトップ7のうち6議席を占めた。チームを移籍して今季を戦う#18 小林可夢偉(KCMG/トヨタ)は7番手タイム。

そして、そのなかでホンダ勢トップの総合4番手となったのが注目ルーキーのひとり、昨季GP2王者の#15 P.ガスリー(TEAM MUGEN/ホンダ)である。テストとはいえ、半数以上のマシンが午後の最後に予選アタック想定モードと見られる走りを演じた末の結果だけに、価値がある順位と考えていいだろう。1分36秒190というタイムも、2番手の#37 一貴とはコンマ1秒ほどの差でしかない。

まず、「いい一日だったよ」とガスリーは本格的なテスト初日を振り返り、こう続けた。

「マシンはとても速く、チャレンジングだ。やはりGP2とはマシンのキャラクターがかなり違っていて、SFはハイスピードコーナーが素晴らしく速い。特に鈴鹿のようなハイスピードコーナーが多い難しいコースでは、その速さが際立つようだね。高速コーナーが続くコース前半はアメイジングだったよ」

ホンダの今季体制発表会に参加した時、ガスリーは「GP2よりもSFの方が、マシンもタイヤも自分のアグレッシブなドライビングスタイルに合うと思う」との事前分析を語っていたが、実際に走ってみて「こういうマシンは好きだ。ナチュラルに走れる」と、分析通りだったことを強調する。

初日4番手という好位置での発進については、「もちろんシーズンへの準備が主眼のテストだが、(初めて組んだ自分とチーム無限なのだから)初日としては良かったと思う。準備という面でも、チームと一緒にたくさんのことを試し、発見し、いいものを見つけることもできたからね」との感想と手応えを語り、「明日も改善を続けていけば、もっといいタイムが出せると思う」とさらなる上昇に意欲を示した。

レッドブルの次期F1候補生ということもあり、パドックでは平日のテストにもかかわらず、多くのファンにサインや写真を求められていたガスリー。この人気には少々戸惑い気味でもあるようだが、意気に感じながら、にこやかに対処し、日本の熱いモータースポーツファンとも良好な関係を築き始めたようだ。明日、そして今季の活躍が大いに期待される。

SF鈴鹿テストは明日(7日)までの日程。2日目も午前と午後に各2時間の走行セッションが予定されている(午前9時と午後3時に開始予定)。

《遠藤俊幸》

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