三菱自動車工業は1月31日、2017年3月期の第3四半期累計(4~12月期)連結決算と通期の業績予想を発表した。通期の純損益は2020億円の赤字(前期は726億円の黒字)と、従来予想比で376億円赤字幅が縮小した。同社の最終赤字は8期ぶり。
通期予想では収益管理の徹底や為替が円安に振れたことなどにより、営業損益も従来の276億円の赤字予想から一転し、10億円の黒字に修正した。燃費不正による顧客への賠償など特別損失は、1597億円と従来比で65億円減少する。サプライヤーへの補償額を多めに見積もっていたためという。
4~12月期は、世界販売が国内の落ち込みなどによって前年同期比15%減の67万3000台となった。円高の影響などにより営業損益は232億円の赤字(前年同期は1020億円の黒字)、また純損益は2133億円の赤字(同767億円の黒字)だった。
記者会見した池谷光司副社長は「昨年10月時点では下期に営業利益を何としても40億円達成したいと述べたが、326億円まで達成できる見込みになった」指摘。そのうえで「来年度のV字回復を確かなものとするために全社で全力で取り組みたい」と強調した。