クボタは1月26日に「クボタ新春のつどい」を開催。会場となった京都パルスプラザでは農機やエンジンなどをはじめとしたグループ全体の製品展示もおこなわれた。なかでも注目を集めたのは、GPSを搭載する自動運転農機だ。
「クボタ新春のつどい」は、クボタグループが毎年1月に開催している年次イベント。世界中から販売店や取引先などの関係者が参集してディーラーミーティングなどがおこなわれる。製品展示では「未来ショーケース」と銘打たれ、農業機械や建設機械をはじめエンジンから祖業の水道インフラ関連まで、グループ全体の最新製品が並べられていた。
今回注目を集めたのは、農地内を自動運転するトラクターのプロトタイプと、発売されたばかりの田植機、コンバイン。いずれも既存機種をベースに、GPS機器や自動ステアリング装置、カメラなどを追加。現状では人が監視している環境で稼働させるもので、スタート/ストップはスマートフォンやタブレットで指示。クラウドで作業記録を一元管理する営農管理システムとも連携することで、農作業の効率化や省力化を達成する。
このほか、海外市場向けの農機や建機、ユーティリティビークルといった、日本では見られない製品も展示。エンジン展示ではフランスのマイクロカーメーカー、エグザムに供給しているディーゼルエンジンにも注目が集まった。これは最高速度が45km/h以下に抑えられるL6eクラスの車両に搭載される2気筒480cc。シンプルさを重視して燃料噴射システムにコモンレール式ではなく、機械式インジェクターを採用している。
また農園で働く人のための腰部アシストとウインチ機能を持つパワーアシストスーツ、屈曲・伸縮可能で地盤の動きに追従できることで耐震性能を高めた水道管といった最新製品も紹介され、グループの幅広い事業展開を印象づけるものとなっていた。