パネルや実物資料を織り交ぜた歴史展示コーナーを新設し、1月28日にリニューアルオープンする横浜市電保存館。7両の実車展示のほか、N、HO、Oゲージといった模型の展示やジオラマ運転も見どころ。20枚の写真とともに見ていこう。
1号(150型)蒸気機関車+客車
新橋と横浜を結ぶ「日本初の鉄道」の蒸気機関車は、イギリスから輸入したものだった。その1号(のちの150型)を模型化。
横浜電気鉄道5型車両
横浜電気鉄道の初期の車両。当時の車両は、馬車と同じように、運転台まわりに窓ガラスがない、吹きさらしのオープンデッキタイプだった。
京浜線電車の車両
国有鉄道はかつて、蒸気機関車けん引列車で幹線輸送を担っている時代があったが、大正時代に入ると、山手線や京浜線など東京近郊に電車を走らせ、通勤輸送を担った。
湘南電鉄デ1型車両
京急のルーツ、湘南電気鉄道の車両。私鉄の中長距離・高速大型電車の先駆けとなった車両。クロスシートを備える。湘南電鉄デ1形デ6の実車は、埼玉県川口市の公園に静態保存されていたが、昨年、京急が引き取ることを発表した。
横浜市電500型車両
ボギー台車が登場する前の、二軸単車の市電車両。戦前・戦後を通じて活躍。
横浜市電1500型車両
「ちんちん電車の決定版」と評された横浜市電を代表する車両。市電の最盛期から最後まで活躍。
吉村コレクション
故吉村栄氏が、40年をかけて製作、収集したOゲージ模型を展示。国鉄の機関車や御料車、客車、157系、キハ181系、117系、私鉄車両などがずらり。そのほとんどがペーパーによるフルスクラッチだとか。
木村コレクション
故木村周朗氏のHOゲージコレクション。国鉄時代のED78、EF81といった電気機関車や、蒸気機関車、客車などが並ぶ。
このほか、横浜市交通局1000形などの最近の市営交通車両の模型も展示。横浜市交通局協力会 山田雅夫総務部長は、「こうした模型や写真は、地元の人たちが所有するものを“貴重資料”として展示し、フロアを更新していきたい」と話していた。