西武鉄道は9月8日、本年度から2019年度にかけて導入する予定の新型通勤電車「40000系」80両(10両編成8本)のうち、本年度中に導入する予定の編成が完成したと発表した。2017年春から運転を開始する。
西武は2015年8月、40000系の導入を発表。今年6月には、西武線~東京メトロ線~東急線~みなとみらい線の相互直通列車で40000系を使用した座席指定制の列車を運行すると発表していた。
今回の発表では、これまでの発表になかった追加仕様も明らかにされた。それによると、客室天井に広告用デジタルサイネージ「Smileビジョン」を設置して中づり広告をなくす。17インチディスプレイ2面を横に並べ、1両につき12~16面を設置する。
40000系の一部の編成はロングシートとクロスシートの両方に転換できる座席が設けられるため、乗客の視線も変化する。「利用環境が変化した際にも適切な情報を提供する」ため、中づり廃止とデジタルサイネージ導入に踏み切ったという。
このほか、クロスシート転換時に利用できる電源コンセントを、窓下の壁面に一つ設置。特急レッドアローで順次導入を進めている無料公衆無線LAN「SEIBU FREE Wi-Fi」を40000系にも導入する。また、おむつ交換シートを装備したトイレを設置。車椅子での利用にも対応しており、「観光地へ向かう長距離区間でも安心してご利用いただける」ようにしたという。
ロング・クロス転換座席やパートナーゾーンなどの設置はこれまでの発表と同じ。2017年春から運転を開始し、2019年度までに80両が導入される予定だ。