【INDYCAR 第12戦】佐藤琢磨が今季ベストタイの5位…優勝はウィル・パワー

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#14 佐藤琢磨は今季ベストタイの決勝5位に入る。
  • #14 佐藤琢磨は今季ベストタイの決勝5位に入る。
  • #14 佐藤琢磨は今季ベストタイの決勝5位に入る。
  • 優勝のウィル・パワー。
  • 優勝の#12 ウィル・パワー。
  • 決勝2位の#3 カストロネベス。
  • 決勝3位の#5 ヒンチクリフ。
  • ポール発進だった#9 ディクソンは決勝8位。
  • 左から2位カストロネベス、優勝パワー、3位ヒンチクリフ。

インディカー・シリーズ第12戦の決勝レースが現地17日、カナダのトロントで開催され、佐藤琢磨が今季自己ベストタイの5位に入った。優勝はウィル・パワーで、今季3勝目。

前週からの連戦日程で迎えた第12戦の舞台はトロントの市街地コースである。大会名は「ホンダ・インディ・トロント」だが、予選でポールポジションを獲得したのはシボレー勢のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing)。ホンダ勢ではジェームズ・ヒンチクリフ(#5 Schmidt Peterson Motorsports)の6位が最高、佐藤琢磨(#14 AJ.Foyt Racing)は22台中20位と出遅れた。

85周の決勝レース、展開のカギとなったのは残り25周くらいの局面で発生したフルコースコーションだった。ポールからレースをほぼ支配していたディクソンら上位陣の多くがここで最終ピットインとなる状況下、10番手台でレースを進めてきていた琢磨はコース上に残り、大幅なポジションアップに成功する(一時4番手)。ただ、これはもちろん燃費的に微妙な状況で終盤を迎えるだろうというリスクを背負う判断でもあった。

しかし最終盤にもフルコースコーションが発生して、また隊列スロー走行に。これが琢磨には燃費的に味方した。レースは残り1周でリスタートされ、琢磨はリスタート時の順位である5位のままゴール。今季自己最高位タイでのフィニッシュを果たしている。

佐藤琢磨のコメント

「難しいウイークエンドでしたが、最終的にはいいかたちになりましたし、予選順位を考えればファンタスティックなリザルトを得ることができました。チームの戦略判断が良く、マシンとエンジンも良かったです。ピット作業も素晴らしかったですね」

「コース上でも何台かをオーバーテイクしましたし、リアルにタイトだった燃費も、フルコースコーションに助けられつつ、うまくセーブできました。チームのみんなを誇りに感じています。本当に良い結果を得られたと思います」

幸運を引き寄せ、それを結果につなげる強さを見せた琢磨。この流れのもと、今度は今季初表彰台を期待したい。

優勝はウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)。ディクソンの後ろ、2~4番手あたりでレースを進めていたパワーは、60周目頃のフルコースコーション時、その直前にピットに入っていたことが流れ的に良い方向に作用した。終盤は優位なレース展開を得ることになり、今季3勝目を獲得。

このところ4戦で3勝(中断して延期中の第9戦を除いて考えた場合)と、絶好調モードに入ってきた雰囲気のパワーは「チームが素晴らしい仕事をしてくれたことは明らかだ」と勝因を語る。これでポイントランク2番手に浮上し、ポイントリーダーである僚友シモン・パジェノー(#22 Team Penske/シボレー)が今回9位に終わったこともあって、47点差と迫った。

まだ差は大きいともいえるが、それでも優勝1回分(通常50点)以内まで詰めてきたパワー。「まだ詳細なポイント状況を見ていないけど、自分が(2年ぶりの)タイトルを欲するならば、とにかく#22の前でゴールし続けなければならない」。実質残り5戦での逆転なるか。

決勝2位はエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)で、ペンスキーが1-2フィニッシュ。決勝でもホンダ勢最上位のヒンチクリフが3位に入り、4位はトニー・カナーン(#10 Chip Ganassi Racing/シボレー)。5位琢磨の後方、6位はミハイル・アレシン(#7 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)だった。ディクソンは最終的に8位。

次戦第13戦は米オハイオ州の常設ロードコース「ミッドオハイオ」にて、現地7月31日を決勝日とする日程で開催される。

《遠藤俊幸》

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