東レは、エアバスの超大型機A380の一次構造部材向けに、高強度・中弾性率炭素繊維トレカ「T800S」を使用したプリプレグが認定され、エアバスのドイツ工場に向けて供給を開始した。
東レは、2010年5月にエアバスの親会社エアバス・グループと、航空機用炭素繊維プリプレグの供給に関する長期供給基本契約を締結した。今回のトレカプリプレグ材料認定もこの基本契約に基づくもの。
東レは従来からエアバスの航空機向けに炭素繊維トレカを供給してきたが、東レのトレカプリプレグがエアバスに採用されるのは今回が初めて。
また、炭素繊維トレカは、2016年1月に初号機が引き渡されたエアバスの新型小型機A320neoに搭載されている、米国プラット&ホイットニー社製エンジン「PW1100G-JM」のファンケース向けにも採用が決定した。
このほか、2017年第4四半期に就航予定の新型中型機A330neoの一次構造部材にも炭素繊維トレカの採用が決定するなど、エアバスに向けた東レの高性能炭素繊維供給が拡大している。