タカタと米運輸省、エアバッグリコールで修正合意…最大4000万個に拡大

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タカタのエアバッグリコール対象となったホンダ アコード
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米国NHTSA(運輸省道路交通安全局)とタカタの米国子会社は5月4日、米国市場におけるエアバッグのリコール(回収・無償修理)に関して修正合意した、と発表した。

今回の修正合意は、相安定化硝酸アンモニウムを使用した乾燥剤が入っていない前席エアバッグインフレータのうち、米国においてこれまで市場措置対象となっていないもの全てについて、新たに市場措置の対象に含めることが柱。

タカタによると、新たに市場措置の対象となる車両については、これまで市場においても社内外の試験においても、インフレータの容器破損は一件も確認されていないという。また、このような車両につき、具体的な危険性を伺わせるデータや技術的分析結果が外部研究機関などから示されているわけでもないという。

しかし、タカタとしては、将来的なリスク発生回避と社会への安心・安全の提供に向けたNHTSAおよびタカタの共通の思いを実現するために、今回の米国における市場措置拡大を受け入れ、市場措置への協力を約束するに至った。

今回の修正合意に基づき、タカタは米国において、これまで市場措置対象となっていなかった乾燥剤を使用しない前席エアバッグインフレータについて、不具合報告書を車両のモデル年および地域ごとに、古くて高温多湿地域にある車両から順に、五段階に分けて順次提出する計画。

2016年5月16日に提出予定の最初の不具合報告書が対象とするインフレータ数は約1650万個となる予定。また、2019年12月31日までには、修正合意の対象とされた全ての不具合報告書の提出が完了する予定。タカタは、「今回の修正合意により、米国において市場措置拡大の対象となるインフレータの総数は、約3500万個から4000万個になると見積もっている」と説明している。

《森脇稔》

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