【ジャガー XE ディーゼル 試乗】500万円を切るディーゼルジャガーの魅力とは…諸星陽一

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ジャガー XE 20d ピュア
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欧州Eセグメントのスポーティセダン、ジャガー『XE』にディーゼルエンジンが追加された。

ジャガーと言えば巨大なエンジンをフロントに積み、ウッドパーツを多用した豪華な内装にレザーのシートというのが長く引き継がれてきたイメージ。フォードグループの一員だった一時期はかなりコンパクト方向にラインアップを振ったが、現在のラインアップはミドルクラス以上のモデルとなっている。

XEは現在のジャガーラインアップのなかではもっともコンパクトな4ドア。といっても全長は4680mm、全幅は1850mmある。試乗車は新たに追加された2リットルの4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載する。180馬力/430Nmのエンジンのパワーフィールはディーゼルらしい力感あふれるもので、低回転から盛り上がるトルクで気持ちよくクルマを加速させる。

組み合わされるミッションは8速のAT。100km/hのエンジン回転数は1400回転、80km/hは1150回転といったところ。いずれも8速まで入っており、8速ATは宝の持ち腐れにはなっていない。アイドリングストップ機構も備えていて、街中の走行では信号待ちなどでしっかりとアイドリングがストップしてくれる。再始動のショックも小さく、ディーゼルエンジンとしては十分に許容範囲だ。ただ、アイドリングストップされない状況や、50km/hあたりまでの中低速走行では若干振動が気になる。この振動がジャガーらしさを削ってしまっている気がしてならない。

乗り心地そのものはいい。サスペンションはよく動き、コーナリング時も固すぎず、柔らかすぎず、しっかりとロードフォールディングしていく。当たり前だがタイヤサイズが205/55ZR17となっているが、16インチで65タイヤなどにしたらさらによくなるだろう。

残念なのがインテリアの質感がジャガーらしさを感じないこと。グレードがボトムとなる「ピュア」ということもあるが、ジャガーというプレミアムブランドを感じることができない。ちょっとした色の使い方とか、ナビのグレードとか、そうしたことなのだろうけど消費者が500万円の出費をして買うということは、相応のものを求めるはずだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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