アウディはドイツ・インゴルシュタットにある本社で開いた年次会見で、最大トルク900Nmを発揮する新型SUV『SQ7 TDI』を初公開するとともに、2016年中に市場投入することを明らかした。
SQ7 TDIは2つのターボチャージャーを備えた4リットルV型8気筒ディーゼルエンジン(TDI)を、市販乗用車では世界初の技術となる電動式コンプレッサー(EPC)がアシストすることで、4.8秒という0~100km/h加速を実現している。
アウディで技術開発を担当するシュテファン・クニウシュ取締役は日本の報道陣とのグループインタビューでSQ7 TDIについて「我々の『RS』シリーズやテスラの『モデルS』に匹敵するレベルの加速を実現している」と評価。
その上で、「ピュアEVの加速を超える値をディーゼルエンジンで出すとともに、100km走行あたり7.4リットルという低燃費も実現しており、こうしたモデルは競合車にはない」と強調した。EPCを駆動する電力は48Vのサブ電源から供給され、0.25秒で高トルクを発生するためのエネルギーを提供でき、ターボラグのない加速を可能にしている。
TDIとEPCの組み合わせを他モデルに展開することに関しては「今検証しているところ」と述べるにとどめた。