トヨタ自動車、新体制を発表…機能軸から製品軸へ7カンパニーを設置

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トヨタ自動車本社(参考画像)
  • トヨタ自動車本社(参考画像)
  • トヨタ自動車の豊田章男社長(参考画像)
  • トヨタ自動車の新体制概要図

トヨタ自動車は3月2日、ビジネスユニットに製品軸の「カンパニー」を設置する新体制を発表した。

トヨタは、2011年に「地域主体経営」、2013年には「ビジネスユニット制」を導入するなど、地域に根差した「もっといいクルマづくり」の推進や、現地現物に基づく「人材育成」に取り組んできた。しかし、現在の仕事の進め方は、従来の延長線上にあり、従業員や関係者の頑張りに頼っている部分も多く、また機能間の調整に時間を費やすという問題も顕在化してきていた。

現在、トヨタのビジネスユニットは、北米や欧州などの先進国を担当する「第1トヨタ」と中国や中南米など新興国を担当する「第2トヨタ」を中心とした4部門で構成しているが、4月より製品軸の「カンパニー」制を中心とした体制に変更する。

「先進技術開発カンパニー」「Toyota Compact Car Company」「Mid-size Vehicle Company」「CV Company」「Lexus International Co.」「パワートレーンカンパニー」「コネクティッドカンパニー」という、製品群ごとに7つのカンパニー体制へ移行し、中短期の商品計画や製品企画はカンパニーが担う。従来、機能軸の組織だった技術と生産技術を先行・量産でわけ、各カンパニーに振り分ける。なお、トヨタ自動車東日本やトヨタ車体、トヨタ自動車九州など、車両の開発生産を担う車体メーカーも各カンパニーに参画する。

また、第1トヨタ・第2トヨタのビジネスユニットについては継続、強化。地域に根差した、トヨタのファンづくりとオペレーションの向上に務めるほか、製品軸カンパニーとの間で適切なチェック&バランス機能を確保していく。

トヨタでは、今回の体制変更について、「機能」軸ではなく、「製品」軸で仕事をしていくことによって、機能の壁を壊して調整を減らし、すべての仕事を「もっといいクルマづくり」とそれを支える「人材育成」につなげていくことが目的だとしている。新体制に向けて、豊田章男社長は「組織改正は『ソリューション』ではなく、『オポチュニティ』である。皆で力をあわせ、この新しい体制を『もっといいクルマづくり』と『人材育成』を促進する『オポチュニティ』にしていきたい。この組織改正を将来の正解にするのも、間違いにするのも私たち自身である」と述べた。

《纐纈敏也@DAYS》

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