【VW ゴルフトゥーラン 新型】ミニバンだけどスライドドアはなし、VWのこだわり

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フォルクスワーゲングループジャパンは現在『シャラン』と『ゴルフトゥーラン』の2モデルのミニバンを販売しており、シャランはスライドドア、トゥーランはヒンジドアを採用している。

VWのミニバンが選ばれる理由について同社マーケティング本部プロダクト・マーケティング課の山谷浩之氏は、「子供や家族が大切で、クルマは安全性が大事。さらに大人数が乗ることができるクルマと考えると、シャランとトゥーランが浮かんでくる」と話す。「国産ミニバンは、すごく広い室内や、至れり尽くせりの装備等が魅力だが、いざ家族を守りたいと考えると、VWのミニバンが候補に挙がってくるのだ」という。

ではシャランとトゥーランの差は何か。山谷さんは、「物理的なボディサイズと、スライドドアが必須かどうかだ」と明言。「販売店に足を運ぶ方は、その時点でほぼどちらかに決めている場合が多く、販売店で競合することはない」と話す。また、ユーザーの傾向として「トゥーランの方が小さく小回りがきくことから、比較的奥様が運転する機会が多く、奥様に決定権があることが多い」と述べる。

なぜトゥーランにスライドドアが採用されなかったのか。その理由は3つあるという。まずはデザインの問題だ。「スライドドアを採用すると、ボディにレール溝ができてしまい、デザイナーとしてはどうしても入れたくないラインだった」と山谷さん。

次にスライドドアにすることで、モーターユニットなどの量増による燃費や走行性能の悪化が挙げられる。そして、同じ幅での室内空間の確保という点では、ヒンジドアの方が圧倒的に厚みが少ない分、快適性の向上が可能だ。「これらの理由を踏まえ、トゥーランはコンパクトなミニバンで最大の室内容量と、走りを楽しめるクルマとして売りたいということから、今後もスライドドアを設定する考えはない」とした。

「実はシャランにも元々電動スライドドアがなく、日本からずっとリクエストをしていた」と山谷氏。「そこに他国も同調してやっと実現したのが現在のシャランなのだ。これは日本としてはかなりうれしいニュースだった」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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