日産自動車が2月10日に発表した2016年3月期の第3四半期累計(4-12月期)連結決算は、北米の販売好調や円安効果などにより、営業利益は前年同期比41%増の5875億円と大幅な増益を確保した。
純利益も34%増の4528億円となり、同期では過去最高となった。新車販売は日本が苦戦したものの主力の北米は10%増の149万台に達し、グローバルでは1%増の389万台と、同期で最高になった。営業損益段階の為替効果は198億円だった。また、購買での原価低減などコスト項目の改善では1423億円を確保した。
通期は、営業利益7300億円(前期比24%増)、純利益5350億円(17%増)の従来予想を据え置いた。通期の前提レートは1ドル119.4円としている。会見した田川丈二常務執行役員は通期の見通しについて「好調な北米と西欧の勢い、そしてコストの効率化の継続で新興国での販売不振や不安定な為替動向を打ち消すことができる」と述べた。