JR九州、指宿枕崎線の鹿児島市内2駅が来年3月高架化…15の踏切解消

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来年3月に高架化される谷山駅(上)と慈眼寺駅(下)のイメージ。谷山駅は高架化に伴い慈眼寺方に100m移転する。
  • 来年3月に高架化される谷山駅(上)と慈眼寺駅(下)のイメージ。谷山駅は高架化に伴い慈眼寺方に100m移転する。

JR九州は12月24日、鹿児島市内にある指宿枕崎線の谷山駅と慈眼寺駅を、ダイヤ改正が行われる2016年3月26日に高架化すると発表した。駅の移設に伴い一部の区間で運賃が変わる。

指宿枕崎線は、鹿児島中央(鹿児島市)~枕崎(枕崎市)間87.8kmを結ぶJRの鉄道路線。全区間が単線・非電化で、気動車のみ運行されている。鹿児島市内の谷山・慈眼寺両駅を含む3.1kmの区間で、線路を高架化する連続立体交差事業(連立事業)が行われており、2010年3月から2013年6月にかけて、仮の線路への切替工事が行われた。

発表によると、線路が高架化されるのは約2.7kmの区間。15カ所の踏切が廃止され、踏切遮断による道路交通渋滞や踏切事故が解消される。これに伴い、谷山駅は現在地から慈眼寺方100mの地点に移転する形で新しい高架駅を設置。慈眼寺駅は現在地のまま高架化される。

新しい谷山駅と慈眼寺駅は、ホーム1面と線路2本で構成。ガラス張りの防風スクリーンを設置して、ホームを明るい空間にするという。バリアフリー対策としてエレベーターと多目的トイレが設置され、谷山駅には上りエスカレーターも設置される。谷山駅は、ホームから線路までを覆う屋根を設置。慈眼寺駅はホーム屋根と駅舎のコンパクト化を図る。

谷山駅の移転により駅間距離が変わることから、一部の区間で運賃が変更される。普通運賃(大人)の場合、谷山~神村学園間が100円高い840円に。定期運賃では谷山~喜入間や谷山~指宿間が値下げ、谷山~神村学園などが値上げになる。

《草町義和》

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