矢野経済研究所は、アイドルストップシステムの世界市場について調査を実施した。
調査は7~9月にかけて自動車メーカー、カーエレクトロニクスメーカーなどを対象に直接面談や電話によるヒアリングなどを通じて行われた。
調査結果によると、2014年にアイドルストップシステムを搭載した車両の世界販売台数は、約1433万台と推計する。地域別にみると西欧・日本市場が牽引しているが、既に搭載率の高いこれらの地域では、今後、従来型内燃機関車の減少に伴って台数ベースでは減少に転じるのに対し、アイドルストップシステム搭載率の低い北米・中国が市場を牽引すると予測する。
今後については、高効率な回生制御や惰性走行、モータアシストといった高付加価値機能の搭載に伴って、現状で主流のDC-DCコンバータを搭載した1電源式から、サブバッテリを搭載した2電源式への移行が進むと予測。2014年時点で約320万台だった2電源式は、2020年には1125万台にまで拡大する見込み。
アイドルストップシステムの進化の先にある48Vシステムは、燃費規制への対応をにらんだ欧州での市場が牽引し、世界販売台数は2020年で238万台に達すると予測。
また、その後は中国や、アジアなどの新興国でも普及が期待され、2025年には895万台までの拡大が見込まれるという。