日産ゴーンCEO「経営者にスーパーマンはいないが、裸の王様も許されない」

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日産自動車 カルロス・ゴーン CEO
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  • 逆風下の変革リーダシップ養成講座 ゴーンCEOセッション
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日産自動車のカルロス・ゴーンCEOは10月2日に横浜市にある本社で行われた『逆風下の変革リーダシップ養成講座』に登壇し、「経営者にスーパーマンはいないが、裸の王様になることも許されない」と、次世代の経営者候補たちに檄を飛ばした。

この養成講座は、経営不振からの復活、そして成長軌道へと乗せたゴーンCEOの15年間にわたる日産での実践内容や、国内外企業の事例やグローバルリーダーの経営改革手法などもカリキュラム化することで、日本の次世代経営者を育成することを目的に、日産財団と日米欧のビジネススクールが共同で運営している。

5日間の完全合宿制による短期集中講座で、国内の企業から毎回30名程度が受講生として参加しているという。今回報道陣に公開されたのは、講座最終日に行われるゴーンCEOと受講生との対話セッション。

このセッションでゴーンCEOは受講生から自らの弱点は何かと問われ、「経営者にスーパーマンはいない。スーパーマンそのものが存在しないからだ。私にも弱点はある。優れたマネージャーになるためには客観的に自分の弱点を見極めなければならない。どこが間違っていたのか、どうして問題になったのか、それ解消すること。マネジメントは継続的な学びである」と明かした。

さらに「弱点を解消する努力を通じてより良い人間に成長する。完璧な人間ではなく、より良い人間になるということ。同時に自分自身の経験を学習プロセスとしてとらえている。だからスーパーパフォーマンスはあっても、スーパーマンはいない」と述べた。

また日産の経営を長く続けている中で裸の王様にならないように工夫していることはあるかとの質問に対しては「事業をしていると明確に問題があるかどうかということはわかる。いくつかのKPI(重要業績評価指標)で正しい方向にいっているか否かがわかる。そして多くの人たち、株主あるいは従業員もがそれをウォッチしている。従って裸の王様になることは企業ではできない」と応じた。

その上で「椅子に座っているだけで結果を出さない、あるいは仕事ができないというのは上場企業ではありえない。なぜなら激しい競争にさらされているからだ」と指摘した。

《小松哲也》

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