スズキは8月30日、フォルクスワーゲン(VW)との資本業務提携の解消を国際仲裁裁判所に申し立てていたことについて、2012年5月に両社の契約が解除されたと認定するとともに、VWが保有するスズキ株をスズキに売ることを命じた仲裁判断が下されたと発表した。
スズキの鈴木修会長は同日、都内で会見し「今般の仲裁判断はスズキが求めていた通り、VWとの包括契約は終了し、VWはスズキ株を返還しなくてはならないという結論になった。この結論にスズキとしても満足している。これによりスズキが仲裁を申し立てた最大の目的を達成することができた。スズキはこれを契機に更なる発展に向けてスズキグループと一丸となって努力していく」とコメントした。
またVWと提携するそもそもの背景にあった環境技術への対応に関しては「こういう結果になっていったということで従業員が奮起して、マイルドハイブリッド(の小型車への搭載)とか、100kgも軽くして燃費を向上させたという点で、ほとんど契約の内容は解決できたとみている。災いを転じで福となしたと、文字通りそういう結果になって、従業員に、なかんずく技術者に感謝している」と強調した。