往年の青函連絡特急ルートを再現へ…近ツなど貸切列車ツアー企画

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近畿日本ツーリストなどは盛岡~函館間の在来線特急連絡ルートを再現する貸切列車をツアーを企画した。写真は北海道新幹線との共用が予定されている区間を走る、特急『白鳥』の485系3000番台(2005年)。
  • 近畿日本ツーリストなどは盛岡~函館間の在来線特急連絡ルートを再現する貸切列車をツアーを企画した。写真は北海道新幹線との共用が予定されている区間を走る、特急『白鳥』の485系3000番台(2005年)。
  • 北海道新幹線新青森~新函館北斗間の路線図。青函トンネルとその前後では、既に在来線として開業している部分を通る。新幹線開業後は在来線特急車両が原則通過できなくなるという。

近畿日本ツーリスト東北とクラブツーリズム仙台旅行センターはこのほど、盛岡(盛岡市)~函館(北海道函館市)間を走る在来線貸切列車に乗車するツアーを企画した。「往年の青函連絡特急ルート」が再現される。

貸切列車は10月2日に盛岡発・函館行き、10月4日に函館発・盛岡行きが運行される。盛岡~目時~青森間はIGRいわて銀河鉄道線と青い森鉄道線、青森~函館間は青函トンネルを含む津軽海峡線を走行。車両はかつて盛岡~函館間の特急『はつかり』で運用されていた485系電車の3000番台リニューアル車を使用する。車内では津軽三味線のミニライブなども行われる予定だ。

乗車に際しては、近畿日本ツーリストとクラブツーリズムが販売している旅行ツアーに参加する必要がある。旅行代金は大人1人の場合、4万9900円から。

1988年の青函トンネル開通時には、東北本線・津軽海峡線の盛岡~函館間で特急『はつかり』が運行されており、盛岡駅で東北新幹線との連絡が図られていた。現在は東北新幹線の延伸により『はつかり』が廃止。延伸部に並行する東北本線盛岡~青森間は第三セクターのIGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道に移管され、奥羽本線・津軽海峡線の新青森~函館間で東北新幹線に連絡する特急『白鳥』『スーパー白鳥』が運行されている。

近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの持株会社であるKNT-CTホールディングスの発表によると、『白鳥』『スーパー白鳥』も2016年3月の北海道新幹線新青森~新函館北斗間開業に伴い廃止が予定されている。「北海道新幹線開業後は、青函トンネルを在来線特急車両で通過することが原則出来なくなるため、今回は懐かしのルートに乗車できる数少ない機会」になるという。

《草町義和》

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